【都道府県別睡眠ランキング】からわかった「シニアの睡眠事情」

コロナ禍では自宅で筋トレやストレッチを行う宅トレが普及しましたが、それ以前からじわじわと注目を集めているのが睡眠です。健康法の一つとして、今まで以上に気を払う人が増えています。アスリートも睡眠の質を挙げるためにコンサルをつけるほどになっています。

睡眠について面白い調査があります。オーダーメイド枕の店「まくらぼ」は、自社が提供する睡眠計測アプリ「睡眠ランキング」の計測データに基づき、2021年8月に「質の高い睡眠をとっている都道府県ランキング」を発表。同調査から、シニアの睡眠事情も明らかになりました。

睡眠計測アプリ「睡眠ランキング」とは
目覚ましアラームとして使用することで、いびきの有無、就寝・起床リズム、美容、肥満予防など8つの評価項目を睡眠スコアとして100点満点で採点し、一晩の睡眠の質を分かりやすく見える化できる無料アプリ。日々の睡眠の質を点数化した睡眠スコアは、月に1度ランキング化してアプリ内で発表され、全国ランキング上位3位までには豪華睡眠グッズがプレゼントされる。

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どこが1位?「都道府県別睡眠ランキング」発表

2021年8月1日~31日「睡眠ランキング」都道府県100位以内の日本在住ユーザー、睡眠スコア+静寂スコアの平均値/3100点満点(月末時点のアクティブユーザー20名未満の県は除く)

1位神奈川、2位東京、3位埼玉と関東勢が質の高い睡眠をしていることがわかりました。順位付けは、アプリ「睡眠ランキング」の平均スコアに基づいて行っています(睡眠スコア+静寂スコアの平均値/3100点満点)。平均スコアは次のとおりです。

【1位】神奈川県(平均スコア:2366.0)
【2位】東京都(平均スコア:2163.7)
【3位】埼玉県(平均スコア:2015.2)
【4位】静岡県(平均スコア:1572.3)
【5位】岩手県(平均スコア:1569.0)
※2021年8月31日時点「睡眠ランキング」ダウンロード数:57,451件

今回の調査によると、各都道府県で100位以内にランクインした65歳以上ユーザーは全体の5%。一般的に年齢を重ねると眠りが浅くなったり、ぐっすり眠れなかったりなどの不眠症状が出てくることが多いと言われています。そこで、65歳以上のシニア世代ユーザー全体の睡眠傾向を、アプリ「睡眠ランキング」の2021年9月1日時点の計測データをもとに分析してみました。

シニア層の平均睡眠時間

睡眠計測アプリ「睡眠ランキング」のデータによると、65歳以上ユーザー全体の平均睡眠時間は「6時間37分」だとわかりました。一見、意外に長いと思いかもしれませんが、実は短いのです。2018年OECD(経済協力開発機構)による日本人平均が「7時間22分」。それよりも下回っていることから、深刻な睡眠の状態が浮き彫りとなりました。

シニア層の平均起床時間

では、起床時間はどうなのでしょうか。調べてみると、7割を超える65歳以上のユーザーの起床は5~6時台とのこと。年齢を重ねると早寝早起きになる傾向になると言われていますが、これは睡眠を支える生態機能リズム(血圧・体温・ホルモン分泌など)が加齢によって前倒しになるから。前倒しになること自体に問題ないものの、不眠症状が引き起こされている場合は対策が必要です。

シニア世代の睡眠改善ポイント

シニア世代の睡眠改善ポイントは次の3つです。

シニアの睡眠改善ポイント1:朝日を浴びて体内時計をコントロール

目覚めが早すぎると寝不足で、思わず長時間昼寝をしてしまう人もいるのでは?こうなると、睡眠リズムが崩れてしまう可能性も。日頃から睡眠リズムを一定に保つには、朝日の力が絶大です。起床時時にカーテンを開けて朝日を浴びることです。体内時計がリセットされ、夜の睡眠リズムが整いやすくなります。

逆に、日の出の早い夏や朝日に敏感な人は、遮光カーテンなどを使って光を遮りましょう。朝早すぎる目覚めを防止するのも効果的です。

シニアの睡眠改善ポイント2:夕方に軽い運動をするべし!

夜、眠りが浅くなる原因のひとつに、昼間の活動量の減少が挙げられます。激しい運動は体調を崩しかねないので、ウォーキングなどで日頃から運動をする習慣を身につけるのがおすすめです。また、起床後11時間後は内臓の温度(深部体温)がもっとも高くなるので、そのタイミングで軽い運動をすると睡眠中の成長ホルモンの分泌が増え、睡眠の質が向上しやすくなります。

→【アクティブシニア向け】高齢者におすすめのアウトドアスポーツ(運動)はこちら

夜は眠くなってからベッドに入る

スムーズな入眠には、脳に「ベッドは寝るための場所」と認識させることが大切です。認識させるには、眠くなってからベッドに入るようにしましょう。まだ眠くないのにベッドに入ってダラダラと起き続けているのは、脳が「ベッド=寝るための場所」と認識することと妨げてしまいます。なかなか寝付けない人は、前述した2つのポイントをすると同時に、寝室の照明を暗めにしたり間接照明を使ったりなどして、眠る環境を整えてみましょう。

スマホの使い過ぎシニアも要注意!

コロナ禍のオンライン普及でデバイスを駆使するデジタルシニアも踏まえました。過去記事「【10年で90%越え】アンケートでわかったシニア女性のスマホ事情」でも、スマホユーザーのシニア女性が増えていることがわかります。

しかし、ついついスマホの使いすぎるのも注意!特に就寝前は控えたいところです。寝る前にスマホを見ると、スマホから放たれるブルーライトが目に入り、途中で目が覚めたり長時間寝られなくなったりしてしまいます。また、スマホの見過ぎは認知症に似た症状を引き起こすことも。シニア層はスマホを使う時間を決めたほうがいいかもしれません。

→ニューノーマルは認知症リスクを高める環境?その理由を読む

加齢とともに眠りにくくなるとはいえ、日頃のちょっとした意識で睡眠の質は変わってきます。ぜひ今回ご紹介したことを参考に、睡眠の質を高めてみてくださいね。

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