
全年代に浸透したと言っても過言でないのが推し活です。推し活で若々しさを保っているシニア女性も多いのではないでしょうか。シニア女性は推し活に対してどのように向き合っているのでしょうか。
女性誌「ハルメク」をグループで発行する(株)ハルメクホールディングスの「ハルメク 生きかた上手研究所」は、50~88歳のハルトモの女性529名を対象に「『推し』に関する意識・実態調査」をWEBアンケートにて実施しました。シニア女性の推し活について見てみましょう。
シニア女性の「推し」の有無について
はじめに、「推し」の有無について聞いてみると、ある(いる)と回答した人は全体の46.3%でした。2022年から2023年にかけては10ポイント以上増えていますが、その後はほぼ横ばいとなっています。
次に、「推し」の経験について質問しました。すると現在「推し」がない(いない)人のうち、「以前はあった(いた)」割合は昨年から約8ポイント増加しています。
「推し」がある(いる)人に、「推し」を自分1人で推しているか、誰かと一緒に推しているかを聞いたところ、「自分1人」と回答した人は54.3%を占めました。一緒に推す人がいる人の上位は、「推し友(推しを通じて知り合った人)」33.0%、「推し活を始める前からの知人」28.6%でした。
シニア女性の「推し」にかける金額について
次に、「推し」に欠けている金額について質問しました。「推し」あり(いる)の人のうち、「推し」に関してお金をかけている人は69.8%でした。お金をかけている人の1人当たり年間費用の平均は、114,039円と昨年より1万円以上増加しました。
項目別で年間平均額を見ると、「チケット代」「映像・音楽の購入費」「応援グッズ」などが増加しています。一方で「遠征費「聖地巡礼費」は減少しました。
シニア女性の「推し」のパターンについて
「推し」あり(いる)の人に、ご自身の推しのパターンを選んでもらったところ、「異才惚れ推し」22.9%と「一目惚れ推し」22.0%が2割強で多数を占めました。この2つのパターンは、この3年間多数派でありつつも昨年・一昨年は減少傾向であったが、今年は下げ止まっています。一方増えているのが「ロング推し」「崇拝推し」。「ロング推し」は昨年一度低下したものの今年は増加した。また「崇拝推し」はこの4年間で徐々に増え、昨年増加した「末広がり推し」は今年減少しました。なお、推し活歴は、平均すると14.0年で伸長傾向でした。(2024:12.7年、2023年:12.2年、2022年:11.4年)
推しを誰かに勧めているか聞いた結果は以下のとおりです。
シニア女性の「推し」への想い
最後に、自由回答をいくつか紹介します。
【自由回答から抜粋】
「推し」への想い
・私が中島みゆきのファンだと言うと「ああ、良いわね」と私の周りの殆どの人は言いますが、それ以上はのってきません。なので私は普段は一人で中島みゆきを楽しんでいます。でもコンサートに行った時は違います! 周りの席の人達とか会場近くの道で会った人などと意気投合して思い切りお喋りします。短い時間ですがその時に話したことなどを後から思い出して日々の癒しにしています。もう歳ですから、次回は行けないかもっていつも思っています(87歳)
「推し」がいなくなった理由、「推し」への想いが変化した理由
・韓国の俳優さんが好きでドラマをよく見ていた。だんだんと飽きてきたのだと思う。好きではなくなった(58歳)
・以前は、とある俳優推しだったが今はそうでもない。飽きた(61歳)
・YouTuberのピアニスト。コロナ期にYouTubeで見つけ笑顔で弾く彼女のピアノ演奏が好きでした。今はリアルも忙しくなりちょっと熱が冷め気味です(62歳)
・20 年前の韓流ブームに、ハマってしまった。 今も好きだが、以前ほどワクワクしなくなってしまった。何でかな?飽きたかな?(69歳)
「推し」をきっかけとする新たな取り組み
・ジェーン・スーと堀井美香のポッドキャストを聴いていて、楽しさが増した。面白い言葉を生み出す2人。普段の生活の中で、心の中で使うことがある(59歳)
・年を取ってから友達ができた。 次にどこのライブに行こうかなど主人との会話が楽しくなった(71歳)
・BSを契約して歌番組ばかり見るようになった。母と好みが似ているので話題の共通点が増え会話も多くなった(63歳)
以上、50歳以上シニア女性の「『推し』に関する意識・実態調査」でした。シニア世代にとっても「推し」は生きる活力になっているようです。新しい趣味を探しているシニアはこれを機に「推し」を探してみてはいかがでしょうか。
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