「スポーツの秋」と言われるように、秋は健康についても今一度見直す季節。コロナ禍で運動不足になり、運動をせねば!と焦っている人も多いかと思いますが、気持ちよく運動するためにも重視したいのが睡眠です。近年睡眠はアスリートのパフォーマンス向上においても不可欠とされ、睡眠をトレーニングの一つととらえて睡眠の質を重視するチームも続々と増えています。
高齢者ほど睡眠を見直すべき!
全世代にとって睡眠は健康に欠かせない一つですが、特に高齢者は重視してほしいものです。過去記事「専門家に聞いた、東洋医学に学ぶ『シニアに適した健康法』 Vol.1」でお話をしてくれた、そらのいろ鍼灸院 院長 正木俊介氏が診るシニア患者の多くは不眠症・睡眠障害とのこと。寝つきが悪かったり、夜中に目が覚めてしまったりという症例が多いようです。
原因は人によって異なりますが、高齢者の不眠の原因として挙げられるのが日中の活動量の低下です。また、糖尿病や高血圧といった生活習慣病やさまざまな合併症も不眠につながるといわれています。
睡眠不足の原因は秋バテだった!?
また、秋は不眠になりやすい季節。その理由にあげられるのが秋バテです。
秋バテとは…
夏場の冷房や冷たい物の摂りすぎで自律神経が乱れ、そこに秋の朝昼夜の寒暖差や低気圧などの影響が加わって体調が崩れしまうこと。
秋は夏と比べて涼しくなり過ごしやすくなるものの、夏の暑さで疲れた体は秋の涼しさについていけず、疲れやすくなったりだるさを感じたりして寝つきが悪くなってしまうのです。このような状態はまさに秋バテの一つ。夏場の疲れが秋の天候によって現れてしまうのです。
コロナ禍での不安が高齢者の不眠を悪化
ただでさえ不眠になりやすい季節であることに加え、コロナ禍での不安も高齢者の不眠の一因になっているようです。日頃元気なアクティブシニア の睡眠の実態とはどんなものなのでしょうか。「朝日新聞Reライフプロジェクト」が行ったアンケート調査では、アクティブシニアの不眠に対する悩みが浮き彫りとなりました。
睡眠の悩みについて聞いてみると、「朝起きたとき、疲れが残っている」(35.5%)、「朝早く目が覚めてしまう」(32.1%)、「日中何度も眠くなる」(29.1%)という結果に。コロナ禍ならではの回答としては「外出自粛や在宅勤務による運動不足で眠りが浅い」(15.1%)、「コロナ禍の社会不安から寝つきが悪い」(9.7%)でした。コロナ禍の影響は心身に及び、睡眠にもつながっていることが調査で明らかとなりました。
睡眠のためなら5万も惜しくない!?
「睡眠の質」をよくするために、心がけていることについて聞いてみると上位3位は「枕や寝具にこだわる」(36.5%)、「日中に運動する」(29.4%)、「お風呂にゆっくり入る」(28.8%)でした。
質の良い眠りのために高級な寝具を購入してみたいと答えた回答者に、支払ってもいい金額ついて聞いたところ、最多は5万円未満(23.4%)、次いで多かったのは7万円未満(13.0%)。15万円以上でもOKな層も一定数(6.7%)を占めました。良質な睡眠のためならある程度の金額も許容範囲ということがわかる結果となりました。
すぐにできる運動で睡眠の質をアップ!
枕や寝具は自分に合う・合わないがあるので、できれば店舗で実際に試してから購入することをおすすめします。それ以外の不眠対策としては日頃から無理なくできる運動の継続です。日中は過ごしやすいので自宅の近くをウォーキングしたり、自宅で簡単にできる運動を取り入れるのもいいでしょう。いきなり大きなことをするのではなく、無理なくできる運動を続けることが大切です。下記におすすめの運動をご紹介しますので、自分に合いそうなものを見つけてやってみてはいかがでしょうか。
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