【シリーズ 高齢者の住まいの選び方/総まとめ】住替えは何歳がベスト? “自立型”のサ高住がシニアから支持される3つのワケ

当サイトの連載記事『シリーズ 高齢者の住まいの選び方』。
今号は、5回にわたった記事の総集編をお届けします。

本シリーズでは、高齢者向け住宅や老人ホーム等を紹介している「プラスライフ高齢者住まい相談室」にインタビュー。
「高齢期の住まい選びのポイント」について、プロの相談員に詳しく話を聞きました。

【目次】
第1回『自立型と介護型、どちらを選びますか』
第2回『“自由”と“安心安全”、どちらを重視しますか』
第3回『“自立型”のサ高住がシニアから支持される3つのワケ』
第4回『高齢者向け賃貸住宅への住替えは何歳がベスト?』
第5回『コロナ禍で孤立?! 介護施設から高齢者向け住宅へ住み替えるワケ』

第1回『自立型と介護型、どちらを選びますか』

サ高住「グランドマスト八幡山」外観

これからの生き方をどう選択するかが大切

Q. 介護型と自立型では、どんな違いがありますか?

介護サービスが必要な場合は「介護付有料老人ホーム等の介護施設」が典型的です。

安心安全に暮らせますが、生活上のしばりやルールもあります。
介護型は認知症の方を受け入れるため、施設の責任により一定のしばりが出てくるのです。

一方、自由な暮らしを望む方には「自立型の高齢者向け賃貸住宅」があります。(→「自立型」サ高住とは?

自由度は高いのですが、家事などは自分でしなければなりません。
ただし、不安なところにだけ在宅の介護サービスを入れれば、要介護であっても自分らしい生活を送ることができるでしょう。

こうした介護型と自立型のどちらの住まいも、ご自分の意思で決めることができます。
今は「介護が必要だから」「まだ元気だから」といったことだけが、住まいを選ぶ理由や基準ではなくなりました。

大切なのは、ご本人がこれからのセカンドライフをどう生きていきたいのかという選択をし、それに合わせて住まいを決めることなのです。(→「セカンドライフ」とは?

第2回『“自由”と“安心安全”、どちらを重視しますか』

「施設の中で、ルールに縛られて生きるくらいなら」

Q. 実際に住まい探しをされた方の事例を話してください。

〈1〉奥様に先立たれた60代男性のケース

奥様に先立たれお子様のいない60代の男性でしたが、ゴルフや飲み会にも行くそうでお元気なご様子。
そこで、「アクティブシニア向けの賃貸住宅」(生活の自由度は高いが、館内で介護サービスの提供はない)をご紹介しました。(→「アクティブシニア」とは?

ところが、意外にもご本人は「自由はいらないんです。安心安全が得られるよう、介護サービスの完備した住まいの方がいい」というご希望でした。
自由よりも、安心安全な暮らしを優先されたのです。

【入居したのは、自立から要介護5まで幅広く受け入れる「サービス付き高齢者向け住宅」。館内で介護サービスを提供している】

〈2〉要介護3の90歳女性のケース

要介護3の90歳の女性に、介護付有料老人ホームをご紹介しました。
要介護の方なので安心安全が一番と考えたからですが、ご本人は納得されません。

最終的に選んだ住まいは、より生活の自由度が高い「高齢者向け賃貸住宅」でした。
友人との語らいやお料理がしたいという強い思いがあったからです。

「介護施設の中でルールに縛られて生きるくらいなら、死んだほうがマシだわ」とまで言われました。
何よりも自由に暮らせる住まいを選択されたのです。

【入居したのは、アクティブシニアの多い「高齢者向け賃貸住宅」(館内で介護サービスの提供はない)。また同時に、入浴の介助や夜間の服薬管理、通院の介助等の訪問介護サービスを外部のヘルパーに依頼】

このように高齢期の住まいだからといって、年齢や身体の状況(要介護度など)だけで決める必要はありません。

今はご自身の希望を優先し、住まいを選ぶことのできる時代になったのです。

第3回『“自立型”のサ高住がシニアから支持される3つのワケ』

在宅介護サービスで“暮らしをカスタマイズ”

Q. なぜ“自立型”が選ばれるのですか?

理由としては、次の3つが挙げられます。

➊親と子の「近居」が静かなブーム

かつては親と子の2世帯住宅が流行りましたが、今は親と子の「近居」が静かなブームを呼んでいます。

親世帯と子ども世帯では生活のリズムが違う、お互い気を使いたくない等の理由から「同居」は敬遠されがちです。

そこで、子どもたちが自宅近くの高齢者向け住宅に親を呼び寄せ、ほど良い距離感で暮らすことが好まれるようになりました。

東京、神奈川、千葉、埼玉エリアの自立型サ高住では、半数以上の方々がこうした「呼び寄せ」で入居しています。(→「呼び寄せ」とは?
なお、近距離とは電車で1駅くらい離れている(隣り町の)ケースが多いようです。

➋高額な入居金がなく、退去しやすい

サ高住の場合は賃貸借契約(入居一時金が不要)ですから、入居した後、もし気に入らなければ、ただちに退去できるところがユーザーから支持されています。

入居した後で、例えば他の入居者と相性が合わない、もっと良い施設が見つかった、手厚い介護が必要になったなどの問題が起きたとき、高額な入居金を支払っていませんので、別の施設へ移る際のハードルが低くなるのです。

➌安心安全な住環境がある

安否確認と生活相談、緊急通報などのサービスやバリアフリーといった安心安全な住環境があります。(→「バリアフリー」とは?

やはり引越しをすると環境は変わるわけですが、加齢で身体が衰えても、前述のように暮らしのカスタマイズ(外部から在宅介護サービスを受けること等)ができますから問題ありません。

親はもちろんですが、親の老後が心配な子どもたちも安心することができると思います。

⇒【高齢者の住みかえ意識調査 発表】病院など生活利便性を重視する傾向明らかに!

第4回『高齢者向け賃貸住宅への住替えは何歳がベスト?』

サ高住「グランドマスト板橋本蓮沼」モデルルーム

早いうちに住替え、充実したセカンドライフを

Q. 住み替えに適した年齢はいくつですか?

一般的には70代半ばくらいから住み替えを考え始める方が多いのですが、65歳以降でなるべく早いうちに住み替えるのがベストだと思います。

住み替えまでの流れは、相談→ 見学→ 検討→ 申込→ 契約→ 引越しですが、元気なときと体力が弱くなったときの労力と時間は、3倍ほど違ってきます。

早めに入居して、さまざまな生活支援サービスの恩恵を受ける方が賢明ではないでしょうか。(→「サービス付き高齢者向け住宅の〝サービス〟」とは?

早めに住み替えて満足されているのは主に、次のような方々です。

【早めに住み替えるご高齢者の属性】
・自立して生活できる元気な方
・子どもがいない方(将来の介護に備え、先々のアンテナを張っている)
・一人暮らしの女性
・残りの人生をできる限り健康でいたい方(介護施設に入りたくない)
・食堂(食事サービス)を目当てに入居する自立者の方

「老後の住まいはどのタイミングで、どのような選択をするか」、とても大事なテーマです。
早いうちから考え始めれば、きっと充実したセカンドライフを送ることができると思います。

⇒【60歳からのシニア女性専用シェアハウス】離れて暮す高齢の親を呼び寄せたい!

第5回『コロナ禍で孤立?! 介護施設から高齢者向け住宅へ住み替えるワケ』

「家族に会えないのが一番苦しい」

Q. 緊急事態宣言によってどんな変化がありましたか?

先日も有料老人ホームに入居中の女性(80代)から、こんなご相談がありました。

「最近は家族にもまったく会えなくなったことが、一番苦しいです。自分の意向を受け入れてくれる施設があるなら、移れないものでしょうか」

2度目の緊急事態宣言が発令されてから再び、有料老人ホーム等の介護施設の入居者が施設を退去し、サービス付き高齢者向け住宅(通称:サ高住)に住み替える動きが出てきました。

いま多くの介護施設では感染予防のため、館内の衛生管理の徹底に始まり、来訪者との面会や外出、外泊なども一切禁止という厳しい対策が行われています。

そのため、家族に会えないなど自由がなくなり、束縛を嫌がって住み替えを求める人たちが増えてきました。

高齢者向け住宅なら、外出や面会なども制限されず、自宅と同じように自由に生活できることから、住み替え先に選ばれているのです。

ご紹介している高齢者向け住宅では、マスクの着用をはじめ、館内の消毒、食堂で間隔をあけて座るといった感染予防対策はしっかりと行われ、その点は安心して暮らせるよう管理されています。

■取材協力:「高齢者住まい相談室」の相談員の皆さん(写真付き)

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