高齢者の暮し方セミナー『住み慣れた地域で暮し続けるために』が7月中旬から、5回にわたりオンラインで開催されます(受講無料、1回のみの受講も可)。
住み慣れた地域で暮し続けたいという願いの実現には「まず初めに地域を知ることが大切」「社会参加することで健康寿命が延びる」などと、講師の佐藤順一郎氏(シニア住宅プロデューサー)が今すべきことについて話をします。
専門家の佐藤氏の提言はシニア世代だけでなく、子世代の皆さんも理解しておきたいノウハウと言えそうです。
題材は西東京市のシニアの暮し
このセミナーは首都圏で高齢者向け住宅・施設の紹介事業を手がける㈱イチイ(東京・新宿区)が主催するもので、募集対象はオンラインで参加できる方々です。
セミナーの統一テーマは『住み慣れた地域で暮し続けるために』。今回はその研究事例として「東京都西東京市」のケースを取り上げます。
1.講演テーマ・開催日程
➊第1講『介護保険の使い方のはなし~知らないとあとあと差がつく』
2022年7月16日(土)14:30~16:00 開催
➋第2講『騙されない「終の棲家」の選び方~どこで誰とどう暮らす?』
7月21日(木)10:30~12:00
➌第3講『ペットは家族!健康寿命を延ばすペットとの暮らし』
7月23日(土)13:00~14:30
➍第4講『「終活」と「死後事務委任」のはなし~子どもに迷惑をかけない』
7月28日(木)13:00~14:30
➎第5講『「任意後見」と「身元引受」のはなし~認知症になったときの備え』
7月30日(土)13:00~14:30
2.経験豊富な講師陣
⑴佐藤 順一郎氏
一般社団法人CCRCウェルネス研究センター 代表理事
シニア住宅プロデューサー、シニアライフコーチ
※老後の暮らし方について相談を受け悩みに耳を傾け続けながら、不安や悩みを解消するためのシニア住宅のプロデュースを手掛ける。
⑵秋丸 アルハ氏
1級FP技能士、終活アドバイザー、介護予防指導士、愛玩動物飼養管理士
3.本セミナーの申込み方法
受講は無料で、1回のみの受講もできます(要予約)。
以下の申し込みフォームから申し込めます(受講希望の講座名は必ず明記)。
4.本セミナーの見どころ解説
今回のセミナーの見どころ・聞きどころについて、メイン講師の佐藤 順一郎氏が次のようにコラムで詳しく解説していますので、ご紹介しましょう。
佐藤順一郎氏プロフィール 一般社団法人CCRC ウェルネス研究センター代表理事 一般社団法人66Love協会CCRC責任者 シニアライフコーチ CCRCプロデューサー 老後の暮らし方について相談を受け悩みに耳を傾け続けながら、不安や悩みを解消するためのシニア住宅の...
最後はみんな「おひとりさま」、みなさんはどこでどう暮らしますか?
~住み慣れた地域で暮らし続けるために~ 佐藤 順一郎
人生100年時代を迎えて、お金のこと、健康のこと、介護や医療のこと、そして家族のことなど、老後の暮らし方を真剣に考えなければいけない時代になりました。
80歳以上になると女性の83%は「おひとりさま」になるので、特に女性の方は真剣に考える必要がありそうです。
「おひとりさま」として過ごすには「早めの備え」が重要になります。
その備えに向けた本セミナーについてご案内します。
こんなお悩みありませんか?
「熱中症で体調崩したらどうしよう。もし入院なんてしちゃったら・・・」
「おひとりさま」で最も不安なのは「何かあった時に頼れる人がいるか?」ということでしょう。
新型コロナの拡大でその不安は一層大きなものになりました。
〇もし新型コロナに感染したら、買い物や食事はどうしたらいいんだろう?
〇入院してしまったときに、必要な手続きやペットの世話など自分ができないことはどうすれば?
〇重い家具や家電を処分したり、ごみ捨てなどがしんどくなってきたときは?
介護が必要な状態であれば「介護保険サービス」で多くのことを支えてもらえるのですが、問題は「要介護」になる手前の段階です。
80歳の要介護認定率は26%程度なので、10人のうち7~8人は「介護保険以外」の支えが必要だということになります。
⇒【高齢者の終活】「終活をしたいと思っている」人は約6割で、実践している人はわずか7%に留まる
「備え」は地域を知ることから
これらのことは、「おひとりさま」になったときには、自分一人ではどうすることもできません。
地域にあるサポートの仕組みを使って支えてもらうしかないので、「地域の力を最大限に活用できるか?」ということが暮らし方に大きな影響を与えることになります。
そういう意味で、早めの「備え」で最も大事なのは「地域のことを知ること」です。
西東京市の人口は約20万人で、65歳以上の人口は約5万人、75歳以上はその半分の2.5万人です。
そして、独居の高齢者世帯や高齢者のみの夫婦世帯も増え続けているので、国や都、西東京市は必要な制度を整えたり、様々な行政サービスや相談窓口、サポートしてくれる担当者や団体があるのですが、残念ながらあまり知られていません。
その結果、
〇相談すれば解決できるのに、がまんして暮らしている
〇不安に思わなくても良いことを、必要以上に不安に思って暮らしている
〇西東京市でもう少し暮らせたのに、諦めて転居してしまう
というような方が少なからずいらっしゃるように感じます。
終活ももちろん大事なのですが、それと同じかもしくはそれ以上に、「地域のことを知ること」は「西東京市で暮らし続けるために」とても重要なことなのです。
でも、新たな仕組みも必要
一方で、「西東京市で暮らし続ける」ためには、高齢者でも入居を断られず、安心して暮らすことのできる賃貸住宅が地域に増えていくことが重要なんじゃないかと思っています。
広い自宅は修繕や維持管理に必要以上に費用がかかりますので、一人暮らしに見合う広さで住居費を節約できれば、老後のお金の不安も軽くなります。
また、何かあったときの「緊急時の対応」や「必要な見守り」、困りごとの時に適切な窓口につないだり、体調不良や入院などの場合で、ご本人が自分でできない時に必要なことを代行する「身元引受」の機能などが付随した賃貸住宅があれば、もっと西東京市に暮らし続けられる人が増えるのではないかと考えています。
このような賃貸住宅を「サポート住宅」と私たちは呼んでいます。
⇒【シニアが「本当に住みやすい街」ランキング2022発表】ひばりヶ丘(西東京市)が1位!郊外でも便利な街に暮したい高齢者のリアルとは?
社会参加促し、健康長寿めざす
「西東京市で暮らし続けるために何が必要か?」について研究を重ね、重要なポイントがいくつかあることが分かってきました。
そのポイントは以下の4つです。
➀介護保険制度などの基礎知識
➁地域を知ること
➂「サポート住宅」の充実
➃住民の参加
そして、これからの社会は「住民の参加度」がとても重要になります。
社会参加することで健康寿命が延びることが研究で明らかになっています。
ボランティアでの社会参加の方法もありますが、できれば地域貢献の喜びと共にしっかりと収入が得られる仕組みをつくれないかと考えています。
今回のセミナーでは基礎知識が学べるほか、サポート住宅の仕組みなどもご説明しますので、ぜひご参加ください。
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