編集部レポート・企業研究編
【連載】新ブランドを相次ぎ市場に投入するハウスメーカー各社の戦術
大手ハウスメーカー各社が相次いで、高齢者向け賃貸住宅の新しいブランド(商品)を立ち上げました。
アクティブシニア向け、要介護者向けとターゲットは各々異なりますが、それだけに市場全体の活性化につながることが期待されます。(→「アクティブシニア」とは?|おとなの住む旅 用語解説)
高齢者向け住宅市場の新たな潮流をいち早くレポートいたします。
【第2回/旭化成グループ】
〝要介護者向け〟のサ高住「ヴィラージュ・リーシュ」、始動!
旭化成ホームズ㈱はこの7月末、要介護者を対象としたサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の新ブランド「Village(ヴィラージュ)リーシュ」(以下、リーシュ)を立ち上げ、入居者募集を開始しました。
今年4月にはこのリーシュ(※「豊かな」の意)の運営管理と介護事業を手がける会社として、100%出資子会社のリーシュライフケア㈱を設立。今後は介護サービス事業にも参入する計画です。
リーシュが旭化成ホームズの従来の高齢者住宅(アクティブシニア向け)と違う点は、建物内に複数の介護事業所を併設すること、要介護者向けのために居室面積が約19~21㎡と小規模なこと等が挙げられます。
要介護者向けのサ高住は、同社では初めての商品化です。
大きな川のほとりで、さわやかな風と共に 『大きな川のほとりで、さわやかな風と共に暮らしてみませんか』そう呼びかけているのが、「ヘーベルVillage新小岩」です。西の方角へ7分ほど歩けば、都内有数の大河川「中川」「荒川」の広大な河川敷に到着。広々とした空、川面を渡るさわやかな風に吹かれ、心地の...
第1号、練馬区で今秋オープン!
同シリーズの第一号案件として「Village(ヴィラージュ)リーシュ上石神井(かみしゃくじい)」が今年10月(予定)、練馬区でオープンします。
土地・建物は旭化成ホームズが所有し、事業主はリーシュライフケアが担うとともに、日常の運営(サービス提供)は介護事業大手の㈱やさしい手に委託する予定です。
建物内に4っの介護事業所を開設
立地は西武新宿線・上石神井駅から徒歩9分(練馬区上石神井2)。
重量鉄骨造の地上3階建てで、間取りは1R(約19㎡~21㎡)のみ全53戸。賃料は129,000~131,000円、共益費39,000円、生活支援サービス費(月額)37,800円です。
また、建物内には訪問介護事業所のほか、退院直後の在宅療養への移行支援など様々な医療ニーズに対応するため、4つの介護事業所を併設します。
要介護になっても生涯住める街へ
現在同社では、健常期・虚弱期の高齢者向け賃貸住宅「ヘーベルVillage」(以下、ヴィレッジ)を都内周辺で43棟・552戸供給しています(今年6月時点)。
身近にあるお散歩コースを歩きながら、土地の文化に触れる 荒川河川敷や舟渡水辺公園など、身近にあるお散歩コースを歩きながら、この土地の文化が楽しめます。 緑と文化のかがやくまち“板橋”で、のんびりと安心できる自分らしい生活を送ってみませんか。 板橋グリーンカレッジホール(高齢者大学校)...
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そして、これからは健常期・虚弱期には社会福祉士等の定期訪問や見守りサービスのある「ヴィレッジ」、要介護期には「リーシュ」と、健康度のステージが異なる2っのシニア向け住宅ブランドを展開することになります。
合わせて、健康度に応じた住み替えの提案に力を入れていくほか、リーシュを拠点とし、訪問介護・訪問看護などの介護サービスを地域の住民にも提供していく考えです。
今後はシニアが住み慣れたエリアと感じる半径3キロ圏内に、「ヴィレッジ25棟300世帯に、リーシュ1棟50世帯」の割合で供給していくとのこと。
どのような健康状態になっても一つの街で住み続けられる、そんな街づくりを目指すとしています。
※本記事の画像は全て完成予想図です。