新型コロナ感染症の影響で家にいることが長くなった今、高齢者の暮らしにもオンラインが欠かせなくなってきました。18日、厚生労働省は4月からオンライン診療や電話診療に対応する全国の医療機関のリストを、同省WEBサイトで公開しました。同サイトでは、47都道府県別に閲覧できます。医療機関以外でも、過去記事「【2020年最新版】高齢者(シニア)におすすめオンラインサービスまとめ」でご紹介したように、さまざまな分野でオンラインが取り入れられています。高齢者がデジタルシニアになることは自然な流れと言えるでしょう。
(→「デジタルシニア」とは)
コミュニケーションもオンラインが欠かせなくなってきた今、高齢者と海外の方を繋ぐサービスも出ています。それがグローバルコミュニケーションサービス「Sail」です。一体どういったものなのでしょうか。そこで今回は、「おとなの住む旅」が注目するこちらのサービスについてご紹介します!
海外の人と日本語で交流を持てるスマホアプリ「Sail」
株式会社Helteが開発した「Sail」は、日本の高齢者が、世界で日本語を学んでいる人々とオンラインで異文化交流できる、日本語でのグローバルコミュニケーションサービスです。こちらはPC、スマホアプリで利用できます。
外国人日本語学習者の「Sail」への参加国は83カ国、登録者数は4,500名を超えております。また、タイ、ベトナム、ミャンマーといった国々では教育機関への導入も展開。日本の高齢者登録者数も1,000名を超え、現在も増加し続けているとのこと。総会話数は1万回を突破しました。
交流はオンラインを越えて、リアルな場でも広がりを見せているようです。外国人日本語学習者が来日後、「Sail」で会話した高齢者に実際に会うというケースもあり、まさに生きたグローバルコミュニケーションが生まれています。
外国人日本語学習者のメリットとしては、日本の高齢者から生きた日本語を学ぶことができます。そして、高齢者にとっては新たな友人ができ、自身の言葉で日本の文化・歴史、経験や知恵を伝えることで、自身のこれまでの人生を振り返ることができます。高齢者にとって会話は楽しいものだけではなく、認知症予防にもつながります。双方楽しみながら得るものが多いサービスです。
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東大と共同研究を発表!今後の進化に注目
この「Sail」を活用して、株式会社Helteと東京大学 高齢社会総合研究機構 菅原育子特任講師の研究チーム「布施新町みらいプロジェクト(千葉県柏市)」が共同研究を開始することを発表しました。本プロジェクトを通じて、「Sail」にAI機能を搭載し、会話を行うことで認知症予防・未病などのヘルスケア領域へのサービス拡充につなげていく計画です。
日本の高齢者と外国人日本語学習者を繋ぐのみならず、高齢者の健康サポートにも今後影響を与えるだろう「Sail」。今後目が離せないサービスと言えるでしょう。
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出典:PRTIMES