ここ数年で活発化しているキャッシュレス。クレジットカードは以前からありますが、さまざまな電子マネーが登場し、いまやスマホなどのデバイスでの決済は当たり前になっています。「キャッシュレス=若者」というイメージがありますが、時流に合わせて高齢者もキャッシュレス決済をしているのでしょうか。
(→「デバイス」とは?)
JMRO(日本マーケティングリサーチ機構)は日本全国の10代以上の男女を対象に、キャッシュレス決済や支払いに関する調査を実施。高齢者のキャッシュレス決済事情についてご紹介します。
60代以上とキャッシュレス決済
60代以上の現金派に付いてキャッシュレス決済利用者、またキャッシュレス決済の増加について聞いてみました。
60代以上の“現金派”はどれくらい?
「あなたの周りの60代以上のお知り合いでまだ現金のみで決済している人はいらっしゃいますか?」と質問したところ、「現在も現金のみで決済している」と回答したのは63%、電子マネー等を併用していると回答した方は19%という結果になりました。
近年キャッシュレス決済の手段は、クレジットカードや電子マネーに加え、QRコード決済などさまざま。利用者の目的や用途に合わせて決済手段を選択できるようになりましたが、60代以上の方には抵抗があるようです。
60代以上の電子マネー決済は増えたと思う?
「あなたの周りの60代以上のお知り合いで電子マネー決済を利用している人が増えたなと思いますか?」と質問すると「増えていると思う」と回答したのは34%、「そう思わない」と回答したのが39%でした。
キャッシュレス決済によってはポイント付与や、ポイントとして何%か還元される場合もあり、利用者にとっては非常にお得です。また、現金を持ち合わせる必要がなくなる上に、支払いもスムーズになることから、60代以上の方の利用が増えたと考えられます。
電子マネーが増えた理由は?
「電子マネー決済の利用が増えた理由としてどれが当てはまると思いますか?」と質問すると、「ポイントを貯めることができるから」が36%、「電子マネー決済サービスが増えてきたから」が28%、「会計が楽だから」が24%、「現金を触りたくなくなったから」が12%という結果になりました。
「ポイント=キャッシュレス」という概念が強まっていることが、この結果からわかります。また、コロナ禍の買い物において、不特定多数が触れた現金に対して“怖い”というイメージがあるのも明らかになりました。
キャッシュレス決済の第一歩は「スマホに慣れること」
このように、少しずつ高齢者の間でのキャッシュレス決済が増えていることがわかりました。しかし、浸透するにはまだまだ時間がかかりそうです。
とはいえ、高齢者のスマホ利用は新型コロナウイルス感染症を機に拡大しており、今後この影響でキャッシュレス決済も増える可能性があります。スマホ利用が増加した背景には、「オンライン診療」や「オンライン帰省」の推奨があります。キャッシュレス決済を検討しているものの、スマホやオンラインに対して苦手意識がある方は、こういったところからスマホに慣れていくのもオススメです。
すぐにはやってこないでしょうが、高齢者にとってキャッシュレス決済が当たり前になる時代がくるのも、ありえないことではないといえます。
出典:PRTIMES
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