80歳からサーフィンを始めたという神奈川県大和市在住の佐野誠一さん(89歳)が今年、「世界最高齢のサーファー」としてギネス世界記録に認定されました〈認定年齢は2022年7月審査時の「88歳288日」〉。
ギネス認定団体のギネスワールドレコーズジャパン(東京・渋谷区、本社:イギリス)は今年4月末、佐野誠一さんの人物像や思いなどを発表したところ、その持ち前のチャレンジ精神に強く共感する声がSNS等に相次いで寄せられています。
80歳からの挑戦は、どんな心境だったのでしょうか。
〈本記事と画像はギネスワールドレコーズジャパン 公式サイトの発表文を引用(要約)しています〉
10代で上京、苦難の末に建築資材会社社長に
佐野誠一さんは1933年9月23日生まれで、今年90歳を迎えます。
北海道出身の佐野さんは中学を卒業すると上京し、高等無線通信学校に進学しました。
社会に出たのは終戦後まもなくのことで、キャバレーのスタッフや外国人クラブのドアマンなど、ありとあらゆる仕事を経験したと言います。
「経歴もなければ、助けてくれる人もいなかった。だから自分でなんとかするしかなかったんです。怖いという思いはなかったけどね」
その後、木材関連の職場に弟子入りし、最終的には建築資材会社の社長になりました。
会社は今年で50周年を迎えます。
「(ビジネスにおいて)論理的なことはあまり得意じゃない。インスピレーションや勘でやってきた。長年の経験が鍛えてくれたんだろうね」
そう佐野さんは話しています。
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80歳でようやく時間ができた
経営者をしていると、プライベートの時間を持つのは至難の業です。
しっかりと自分の時間を持つことができたのは、なんと80歳になってからだとか。
80歳で始めたことの一つは、富士山に登ること。
無事に登頂してから数日後、次はサーフィンもやってみようと思いついたそうです。
子どもの頃は海で素潜りし、夏になると江の島付近で泳ぐこともありました。
サーフィンを選んだのは思いつきとはいえ、取引先の銀行の支店長がサーフィンをしていることが、頭のどこかにあったからかもしれません。
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「自分でもやれる」気持ち大切
それから10年経った今も波に乗り続けていますが、サーフィンのスキルをマスターしようとまでは思っていないそうです。
得意技は、波に乗りながらボード上でジャンプし、180度回転するというもの。
そして、波には乗らないで、ボードに座って景色を眺めるだけのときもあると言います。
自身を三日坊主と呼ぶ佐野さんですが、「ずっと長く続けなければならないとか考えないで、”3日やったら数日休む”というペースで続けたほうが、より長く続けられるんじゃないかな」として、こう話しています。
「(サーフィンを始めたり、世界記録を狙いたいならば)“自分でもやれるんだ”という気持ちがあればできるということです。理屈とか難しいことではないと思う。“あのおじいちゃんがやれたんだからできる”って、そう考えればいいんじゃないかな」
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