年齢を重ねるとお酒の飲み方が変わってきますが、シニア世代はどれくらいの頻度でお酒を楽しみ、どのお酒を好んで飲むのでしょうか。
女性誌「ハルメク」をグループで発行する(株)ハルメクホールディングスの「ハルメク 生きかた上手研究所」は、50~86歳のハルトモの女性576名を対象に「お酒に関する意識・実態調査」をWEBアンケートにて実施しました。シニア女性のお酒との付き合い方を見てみましょう。
シニア女性の飲酒頻度と一緒に飲む人について
お酒を飲む(める)人は2022年は52.9%(306名)でしたが、2024年60.1%(346名)と7.2ポイント増加しました。一方で、飲ま(め)ない人は2022年47.1%(272名)に対し2024年39.9%(230名)と減っています。1か月あたりの平均飲酒日数は、前回(2022年3月)と比べて0.8日増加しました。
「昨年と比べたときの飲酒の頻度・量」について聞いてみると、全体の7割が「変わらない」と回答しています。
飲む場所について質問すると、平日、休日とも8~9割が「お酒を飲むのは自宅」と回答。飲む相手は平日、休日とも5~6割が「お酒をいっしょに飲むのは配偶者・パートナー」でした。また、前回調査と比べると、「飲食店で飲む」「友人・知人と飲む」が平日・休日とも増加しました。
シニア女性が飲むお酒の種類について
では、シニア女性は普段どんなお酒を飲んでいるのでしょうか。2022年と比べると順位はほとんど変わらず、最も飲まれているのは「ビール」で、2022年調査と比べると8.0ポイント増加しました。また、2024年から聴取したノンアルコール飲料は17.3%でした。普段飲んでいるお酒の種類は前回が平均3.85種、今回が平均4.00種(ノンアル含む)でした。
では、普段お酒を飲まない人(飲めない人含む)は何を飲んでいるのでしょうか。食事のときに飲んでいるものは「お茶」が最多で、「汁もの」「水」「コーヒー」と続きます。「ノンアルコールビール」は5.2%でした。
シニア女性の飲酒状況と幸福度の関連性について
飲酒の有無は幸福度にどのような影響を与えるのでしょうか。聞いたところ、「お酒を飲む(める)人」「お酒を飲ま(め)ない人」の幸福度は同程度でした。しかし、「ノンアル・微アル飲料を飲んでいる人」は幸福度がやや高いことが分かりました。
ノンルコール飲料について、お酒を飲む人・飲まない人から以下のコメントが寄せられました。
・お酒はほどほどに飲むのが一番いいと思います。肝臓が弱いので、あまり飲み過ぎないようにしています。時には、ノンアルコールの商品を混ぜて、うまく飲むようにしています(55歳)・楽しくお酒を飲むのは、いい事だと思うが、健康には飲まない方が絶対にいいと思う。最近はいいノンアルコールのドリンクも増えているので、そういうもので十分楽しめると思います(66歳)・最近ではノンアルコールの商品が多数売り出されているので、ノンアルチューハイは毎日の様に夫と二人で飲んでいる。気軽に罪悪感なく飲めて、一緒に食べる料理も美味しくなるような気がして好きである(74歳)
・外食でもノンアルコール飲料のメニューが豊富になり、お酒を飲まなくても居心地が良くなったと感じます(59歳)・自分自身はお酒を全く飲めないが、ノンアルコールのビールやカクテル等の商品が豊富になってしかも美味しいので飲んでいる(67歳)・最近ノンアルコールビールを飲んだら思いのほか美味しいので、友人たちと食事会をしたときはノンアルコールのビールやワインを飲むことで雰囲気を味わっている(76歳)
シニア女性が飲酒する理由と飲酒で気をつけていること
普段お酒を飲む理由を聞いたところ、最も多いのは「料理がおいしく感じられるから」、次いで「楽しい気分になれるから」「リラックスできるから」「リフレッシュ、気分転換できるから」「ゆったりした時間を過ごせるから」でした。なお、前回と比べて「一緒に飲む人とゆっくり話せるから」「一緒に飲む人と打ち解けられるから」が8~11ポイント増加しています。
飲酒に関して気をつけていることについて聞くと、最多は「飲みすぎないように心がける」、次いで「カロリー・糖質の摂りすぎにならないように気をつける」「1日当たりの飲酒量の上限を決めている」でした。なお、前回と比べて「カロリー・糖質の摂りすぎにならないように気をつける」「栄養バランスを考えて飲む」が4~6ポイント程度増加しており、健康志向が高まっていることが分かります。
自由コメントには「コレステロール値が高くなったこと等少しずつ不調が出てきて、医師より『量より休肝日が大切。』と言われたので心がけている(55歳)」「お酒は少量でも脳などに悪影響をもたらすと厚労省が発表したのを読んで、適量を決めて飲んでいる(72歳)」といったコメントが寄せられました。
シニア女性の飲酒に対する考え方の変化
飲酒に対する考え方は年齢と共に変化しているようです。最後に自由コメントをご紹介します。
・自身としては、高くても本当に美味しいお酒を飲みたいと思えるようになりました(59歳)
・年齢とともに酒量はだいぶ減った。でもおいしい料理を目の前にしたり、外出先や旅先だったり、という場合は量より質でおいしい酒を飲むことに幸せを感じるのは変わらない(66歳)
・酒好きの夫も最近は酒量が減ってきたので以前のように制限することがない。好きな料理と同じように好きな酒を飲んで楽しめれば良いと思う。特別な日には上質のお酒を(71歳)
以上、50~86歳のシニア女性を対象にした「お酒に関する意識・実態調査」でした。おいしくお酒を飲むためにも健康づくりに配慮しましょう。
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