いま『自分史』が静かなブームを呼んでいます。(→「自分史」とは?|おとなの住む旅 用語解説)
業績を上げた人の「自叙伝」とはちょっと違い、私たちのような一般の人が、ごく普通の自分の人生を振り返って書くのが自分史。
家族や取引先など身近な人だけにプレゼントして、読んでもらうことが一般的です。
「『自分史』を書きませんか? これからの人生をイキイキ過ごせます!Vol.1」に引き続き、自分史作成の手引きをご紹介します。
「自分史」とは 一般の人が自分のこれまでの人生をつづり、本や写真集等としてまとめたものです。 著名人等の自伝・自叙伝に対し、庶民の個人史という意味合いがあります。 近年、この自分史を書く中高年の人たちが増えてきました。 そのため、原稿の書き方を教えるガイド本やカルチャー講座等が人気を...
自分史作成の手引き
1.自分史を書く第一歩〔書く意味を考える〕
2.制作準備〔心構え・必要なもの〕
3.自分史の書き方(①方式を決める、②本の構成、③日程の管理、④文章を書くために)
1-①.自分史を書く第一歩
『自分史を書きませんか』とお伺いすると、みなさんのほほが大きく緩みます。
その後、「いやいや無理、絶対に書けない」とおっしゃいます。
自分史は、まわりの方々に自分を理解していただくための「少し分厚い名刺」とお考えください。
お読みいただく方に心理的な意味を数多くもたらしてくれます。
配偶者や子、孫、ひ孫などに自分史を読んでもらうと、家族といえども知らなかったことを知り得て良かった、という話はよく耳にします。自分史を知人友人に差し上げると、人生の教訓が詰まっているので読み返しているとの話も聞きます。
自分史を書くことは、「現在の自分」が「過去の自分」に感謝し、「未来の自分」の生き方を考えさせてくれるものになることは間違いありません。
ぜひ自分史を書く第一歩を踏み出してみてはいかがでしょう。
1-②.自分史を書く意味
『自分史を書く』ことは、自分にとってどのような意味があるのでしょうか。
これは最初に考えるべき大切なことです。
自分史を書く意味・・・『ご自分の体験をご自分の言葉でありのままに語り、読み手に自分を知っていただく』
名刺はただの情報ツールですが、「少し分厚い名刺=自分史」はコミュニケーションツールです。
読み手のコミュニティーは『書くテーマ』によって変わってきます。
ご自分の闘病の話を書けば、闘病の経験者や興味のある方のコミュニティーが広がり、仕事で中国に行った話を書けば、中国に関心のある方のコミュニティーが広がっていきます。
自分史を書く意味は他にもあります。
「今までの業績を本にして残したい」
「遺言書を書く前にもう一度自分を見つめ直したい」
「多くの人に自分を知ってもらいたい」
「文章を書くことで、指の動きと脳の働きを維持したい」
「友達を増やしたい」
などの声が寄せられています。
2.自分史の制作準備
【書き出し】
頭の中では、あのことを書こうと構想は浮かびますが、いざ机に向かうと、書き出しで筆が止まってしまう方や、“思い通りの言葉”などが浮かんでこないため、筆が止まってしまうこともあります。その時は、別の章や別の節を書き出してみることもお勧めです。
【陥りやすいこと】
①情報として集めた資料や写真を懐かしみ見入ってしまい時間が過ぎること
②漢字を忘れてしまい、辞書を引く時間が長くなってしまうこと
③文章の表現に、当時の感情や感想が含まれ本題が見えなくなること
④5W1Hや6W3H(いつ・どこで・だれが・何を・どのように・どうした)に固執するあまり、全ての文章が箇条書きになってしまうこと
⑤自分の頭では理解しながら執筆していますが、5W1Hなどが乏しいと、読者は、誰のことをいっているのか、いつのことをいっているのかを理解できないこと
⑥日常生活において執筆活動は特殊な活動となるため、家族に心配をかけたり、迷惑をかけていることに気づかないこと
【身体的苦痛(姿勢)】
デスクワークに慣れた方でも、長時間の同じ姿勢での執筆は、目がかすんできたり、肩の凝り、腰の痛み、足の痛みなどが発生することもありますので、30分ごとの休憩や1時間ごとの体操を取り入れてください。
【精神的苦痛】
自分史を書くにつれて、時には当時を思い出し喜怒哀楽の感情が込み上げてくる場合があるかもしれません。自分の感情が先行している場合は、冷静さを失っていることもあり、自分の書きたい本題から逸(そ)れて感情に流されている文章になっていることに気づかないこともありますので、感情が高ぶったときは、いったん休憩しましょう。
【部屋の照明】
執筆中は、部屋の照明によっては目が疲れることもありますので、手元は極力暗くせずに明るさを保ち、目が疲れた場合は、無理をせずに目を休めましょう。
【部屋の温度湿度】
季節の良い時期の執筆活動では気に掛けることではありませんが、高温多湿の夏場や部屋によって温度差や湿度差の激しい冬場などは、部屋の環境には十分に気を遣い、温度や湿度には十分配慮された環境で執筆活動を行ってください。
【最初に準備するもの】
最初に準備するものは、このテキストです。
自分史の書き方に沿って、着実に自分史を完成させましょう。文章は、一つのキーワードによって記憶から甦ったり、言葉をつなげたり、文章の世界を広げていくことができます。付表に記載されている言葉から文章を作ったり、文章の表現力を広げたり、記憶を甦らせたりと上手に利用しましょう。
【机・椅子】
パソコン、ワープロ入力にしても、ボールペンや鉛筆での手書きにしても、机が必要になります。パソコンやワープロを置くスペースも原稿用紙を置くスペースも大したスペースは必要としませんが、資料や写真などの情報源を置いておく場所も必要となります。
机や椅子の選択で一番大切なことは、正しい姿勢で机に向かえることであり、その正しい姿勢が最後まで執筆活動を継続させてくれます。少しでも肩に痛みが走るとか、腰が痛いなどの症状がでるようでしたら、姿勢を正しくすることと体操をお勧めします。
【下書きメモ帳】
執筆活動で必要なものはメモ帳です。漢字を思い出すために使ったり、意味を調べるために使ったり、情報としてのキーワードを書き留めたり、どうでもいいことを書いてみたりと結構必要ですので、メモ帳は準備しておきましょう。
【パソコン・ワープロ】
執筆活動もアナログからデジタルの世界へ移行しています。パソコンやワープロへの移行は、保存や加工、電子化には相当優れていますが、執筆行為にアナログもデジタルも何ら変わりはないそうです。パソコン・ワープロを利用されて執筆活動をなさる方は、ファイルの保存形式を当社までお問い合わせ下さい。
【鉛筆】
鉛筆、ボールペン、万年筆は、取替インク、取替芯、鉛筆削りを準備し、消しゴムと一緒に準備しておく。
【辞書類】
漢字辞典、国語辞典、英和辞典、和英辞典、百科事典、その他専門誌
〔自分史の情報アイテム〕
日記、メモ、パスポート、写真、戸籍謄本、抄本、住民票、不動産権利証、納税証明書、カタログ、チケット、半券、履歴書、各種免許証、家計簿、手紙、はがき、各種資格証書、参考書、成績表、通信簿、卒業証書、卒業アルバム、給与明細書、マンガ本、各種雑誌、記念品、感謝状、表彰状、トロフィー、愛読書籍、CD、カセットテープ、レコード、年賀状、貴金属、時計、カメラ、証券類、衣類、着物、帽子、靴、趣味で集めた一式、陶器類、道具類、自転車、バイク、車、ヨット、など。
いかがでしたでしょうか。
次回、「『自分史』を書きませんか? これからの人生をイキイキ過ごせます!Vol.3」では、自分史の簡単なまとめ方・書き方をご紹介します。
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