新型コロナウイルスの感染拡大で緊急事態宣言が発令中ですが、いま働く高齢者は勤務先の休業などで、収入が減ってしまった方々も少なくありません。
そこで、注目されているのが国の「住宅セーフティーネット制度」。
この制度を利用して新たに部屋を借りた場合、月収15万8千円以下の方には月4万円(上限額)までの家賃補助が支給されることがあるからです(都道府県等で異なります)。
【働く高齢者支援】コロナによる休業で収入が減ったシニアへ家賃を助成!
注目集まる「住宅セーフティーネット制度」
一人暮らしの高齢者は、賃貸住宅への入居を断られるケースが見受けられます。
主にこの問題解決のためにできたのが「住宅セーフティーネット制度」。
住宅セーフティーネット法という法律の改正で創設され、2017年10月、地方公共団体を事業主体としてスタートしました。
柱となるのが、高齢者(※1)などの入居を拒まない賃貸住宅の登録制度です。
登録された空室情報(全国)は、賃貸住宅ユーザーに広く提供されています。
(※1)この制度でいう「高齢者」は何歳以上といった定めがなく、年齢層は幅広い。
都道府県に登録された空室を高齢者等に賃貸へ
〈※注:上の図の「住宅確保要配慮者」(略:要配慮者)とは高齢者のほか、障害者や子育て世帯、低額所得者、被災者、外国人など、住宅の確保に配慮が必要な方々をいいます〉
貸主と入居希望者の手続きについては、まず空き室・空き家の所有者(貸主)が都道府県等に物件を届け出ます。
都道府県等ではその物件が居住面積(床面積25㎡以上)や耐震性など一定の基準を満たしているのかを審査のうえ、データベースに登録します。
一方、入居希望者(ユーザー)は都道府県等に申請するとともに、「セーフティネット住宅情報提供システム」というウェブサイト(物件情報データベース)を見て、自分の条件に合うお部屋を探します。
お部屋が見つかれば、貸主との間で賃貸借契約を結ぶというシステムです。
貸主と借主をつなぐマッチングサイトの役割を果たしていると言えるでしょう。(→「マッチング」とは)
月4万円までの家賃補助がある住宅も
そして、入居者の月収が15万8千円以下の場合は、月4万円までの家賃補助と、年6万円までの家賃債務保証料の補助(いずれも上限額)を受けられることがあります(都道府県等で異なります)。
さらに入居した後は、都道府県等から指定された法人(NPО等)が入居者の相談に乗ったり、さまざまな支援が行われます。
専門の団体が生活面をサポートする格好です。
ご自身の条件に合う物件があるかどうか、一度ウェブサイトをのぞいてみるのもいいかも知れませんね。
❑お部屋探しは「セーフティネット住宅情報提供システム」へ➡ https://www.safetynet-jutaku.jp/guest/index.php
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