仕事がなくて経済的に苦しいため、住まいを失った(借りられない)、又は失う(退去させられる)おそれのある人に対し、国が家賃を助成する制度があること、ご存じでしたか?
これは「住居確保給付金」と呼ばれている制度です。
いま新型コロナウィルスの感染拡大が深刻化するなか、国が働くシニア世代の支援に乗り出しました。
65歳未満であることが条件だったこの制度を改正し、今年4月1日からは「65歳以上」の方も利用できるようになったのです。
さらに、失業中であることという条件も緩和し、4月20日からは「仕事に就いたまま」でも受給できるようになりました。
新型コロナによる休業が長引き、経済的に苦しんでいる方々は増える一方です。
この制度をぜひ多くの方々に知っていただきたいと思います。
この4月、住居確保給付金制度が見直されました!
■次の人たちへ対象を拡大
❑65歳以上の高齢世代(4月1日~)
❑新型コロナウィルスのために収入が減り、家賃が払えない入居者(4月20日~)
家賃のことは心配しないで、仕事への復帰を待ってほしい!
⑴ この制度は地方自治体が入居者に代わり、原則3ヵ月分〈最長9ヵ月〉の家賃(上限あり)を家主又は管理会社に支払うもので、入居者は返済不要です。
但し、これまでは失業者(※1)に限定されていました。
(※1) 失業中で、離職・廃業してから2年以内の人。
ハローワークに登録し、求職活動を続けることが条件 ⇒ 但し、この条件も4月30日から撤廃される予定。
⑵ いま緊急事態宣言で休業等が広がるなか、厚生労働省が対象を拡大。
今月20日からは仕事に就いたまま(※2)でも受給できるようになりました。
(※2)「やむを得ない休業などで収入が減り、離職や廃業には至っていないが、同じ程度の状況にある人」も対象に追加。
(給与等がその人の責任や都合によらないで減少した場合に限ります)
⑶ 今回の見直しで、勤め先がやむなく休業した従業員や、勤務日数が減った派遣社員、受注が減ったフリーランスなども利用できるようになりました。
これにより一定期間は家賃の心配をせずに、仕事への復帰を待てるようになるかもしれません。
そして、一日も早く新型コロナが終息し、再び笑顔で仕事に取り組みたいものですね。
東京23区は一人暮らしで53,700円まで家賃を助成
🔹受給の条件はこのほか、
➊収入と資産が基準額(地域で異なる)をいずれも下回ること
○たとえば東京23区では―
Ⓐ月収の基準額
・単身世帯:13万8000円
・2人世帯 :19万4千円
・3人世帯 :24万1000円
Ⓑ資産の基準額
・単身世帯: 50万4千円
・2人世帯: 78万円
・3人世帯:100万円
➋本人が、主として世帯の生計を維持していたこと
➌支給額には上限がある
○たとえば東京23区では―
・単身世帯: 5万3700円
・2人世帯 : 6万4千円
・3~5人世帯:6万9800円
➍支給する期間
原則は3ヵ月
(状況に応じ、3ヵ月の延長が2回まで認められ、最長で9ヵ月)
➎相談・申請の窓口
全国の自治体の自立相談支援機関(福祉事務所など)
🔳本制度の見直しの概要は➡ https://www.mhlw.go.jp/content/000626236.pdf
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