
シニアに頭を悩ますことの一つが終活です。何をするべきで、どこから手をつければいいのか分からないシニアは多いのではないでしょうか。実際にシニアは何の終活から始めるのでしょうか。
女性誌「ハルメク」をグループで発行する(株)ハルメクホールディングスの「ハルメク 生きかた上手研究所」は、50~79歳の男女2,016名を対象に「終活に関する意識・実態調査」をWEBアンケートにて実施しました。シニア男女の終活事情を見てみましょう。
50代から70代シニア男女に聞いた「終活」実施状況
はじめに、終活実施状況を尋ねたところ「すでに始めている」割合は44.0%でした。「今後実施する予定」は33.4%で、前回からやや変化がみられました。(※項目追加による影響の可能性あり)
なお「終活は必要ない」22.6%は前回、前々回調査と大きな変動はありません。
「終活」実施状況別 幸福度と生活満足度の違いについて
次に、幸福度と生活満足度について質問しました。すると、終活をすでに始めている層の幸福度の平均は6.48点と、TOTAL(6.03点)と比べて高いことがわかりました。終活をすでに始めている層の生活満足度TOP2(「満足している」+「やや満足している」計)は63.5%と、こちらもTOTAL(53.5%)と比べて高い結果となりました。
既にやり終えた「終活」について
続いて、終活実施者が既にやり終えた取り組みについて質問しました。その中で最も多かったのは「年賀状じまい」で38.4%。次いで「お墓の準備」24.0%、「投資信託、株式投資など資産運用をはじめる」21.5%でした。
「健康習慣の開始・見直し」の実施割合は15.3%と前回から6.3ポイント低下、「加入保険の整理・見直し」は17.8%と前回から6.1ポイント低下しています。「お墓の準備」は前回から3.7ポイント、前々回から14.6ポイント低下しました。
シニア男女の「終活」の認識について
「終活」の認識で最も高いのは「金融口座・金融商品の整理」で42.3%でした。その次に多いのが「家具や家の中の荷物整理・処分」35.1%、「エンディングノートの記入」26.7%でした。
このほか、「パソコン内やSNSなどのデータの整理・消去」「インターネットやSNSなどデジタル関連の登録・加入サービスの情報整理」なども2割を超えています。
前回の結果を上回ったのは「お墓の整理・墓じまい」で、前回から6.3ポイント上昇して25.1%となりました。これは「お墓の準備」を上回る割合となっています。
シニア男女の「終活」にかける金額について
では、実際に終活にかかった費用はどれくらいなのでしょうか。調べてみると、平均は約503万円でした。前回調査では約450万円なので50万ほど増加しています。
終活内容別で平均金額が最も高いのは、「投資信託、株式投資など資産運用をはじめる」。次いで「終のすみかとして、自宅をリフォーム」、「不動産の整理・処分」でした。
シニア男女が「死後に残したいお金の総額」について
最後に、死後に残したいお金の総額を質問すると、お金を残したい人の、残したい平均金額は総額約2,451万となりました。
以上、シニア男女を対象にした「終活に関する意識・実態調査」でした。まだ始めていないシニアは、まずは終活の種類と費用を知っておくと手をつけやすいかもしれません。今回の記事が参考になれば幸いです。
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