編集部レポート/連載第3回
【シリーズ】サ高住の知られざる課題と居住メリット
高齢者の住まいの新しい受け皿として今、「サービス付き高齢者向け住宅」(以下「サ高住」という)が大いに期待されています。
高齢の単身・夫婦世帯が安心して居住できる賃貸住宅として、行政が法律(高齢者住まい法)に基づき認定しているのがサ高住です。
本サイトではサ高住をめぐり、ユーザーが知っておくべき課題と居住のメリット等について、連載でレポートいたします。
【第3回/なぜ住宅設備は物件によって違うのか】
連載第3回は、サ高住の住宅設備について見てまいります。
サ高住には居室のほかに、住宅によっては食堂や共同リビングなどの設備があります。
また、居室にはトイレと洗面設備、収納、台所、浴室等が設置されています。
とは言っても、(設置率の低い台所と浴室を含めた上記5点の)完備率はまだ低く、わずか20%にすぎません(下のグラフ参照)。
「サービス付き高齢者向け住宅の専用部分の面積と設備」
〇専⽤部分の床⾯積は、25㎡以上は22.2%で、約4分の3が25㎡未満である。
〇専⽤部分の設備は、便所・洗⾯・収納はほぼすべてに設置されている。台所・浴室も含めて完備されているのは約2割である。
居室が広いほど、住宅設備は充実してくる
一方、サ高住の1戸当たりの床面積については、(法律上は)原則として25㎡以上とされています。
もっとも、十分な面積の共同リビングがある場合は、18㎡以上で良いという緩和条件があるため、平均床面積は22㎡にとどまっているのが実状です(上のグラフ参照)。
そして居室内の設備については、居室の面積が広くなるほど完備率も上昇する傾向が見受けられます(下のグラフ参照)。
「サ高住住戸面積別に見た設備完備率」
以上のデータを見ると、ユーザーにとって見逃せないポイントが分かってきます。
入居者は各々の介護度等に応じ、自分にとって必要な設備のある住宅をしっかりと選ぶことが大切なのではないでしょうか。
編集部レポート 【シリーズ】サ高住の知られざる課題と居住メリット 高齢者の住まいの新しい受け皿として今、「サービス付き高齢者向け住宅」(以下「サ高住」という)が大いに期待されています。 高齢の単身・夫婦世帯が安心して居住できる賃貸住宅として、行政が法律(高齢者住まい法)に基づき認定している...