編集部レポート
シニア住宅のプロデューサーとして第一人者の佐藤 順一郎氏にインタビューしました。
今回のテーマは「〝終の棲家〟の選び方~自宅で最期まで暮らせなくなったら~」。佐藤氏のインタビュー企画は連載でお届けします。
佐藤順一郎氏プロフィール
一般社団法人CCRC ウェルネス研究センター代表理事
一般社団法人66Love協会CCRC責任者
シニアライフコーチ CCRCプロデューサー
老後の暮らし方について相談を受け悩みに耳を傾け続けながら、不安や悩みを解消するためのシニア住宅のプロデュースを手掛ける。
本音は「自宅で住み続けたい」
―ご高齢者が自宅で暮らせなくなるのは、どういったときですか。
たとえば入院を機に筋力が衰えて歩くのが困難になったり、転んで骨折してしまったり、伴侶が亡くなられて不安が大きくなったりなど、生活環境の著しい変化がキッカケになりますね。
突然生活が成り立たなくなるので、切羽詰まった状況になってしまいます。
このような状況になってから慌てて、高齢者向け住宅や有料老人ホームなどを探す方が多いのが現状です。
―ご高齢者が望んでいるのはどのようなことでしょうか。
「住み慣れた地域(今の自宅)で、最期まで住み続けることはできますか」
多くの方から老後の生活相談を受けた中で、一番耳にした切実な声です。
そして、現実としてそうできるのだろうかとご本人は大きな不安を抱えています。
元気なうちに住み替えるのが賢明
―高齢者向けの住宅や施設に見学に来られる方々は、そうしたお気持ちなんですね。
本来ならば、切羽詰まった状況になってからではなく、もっと早い段階で住み替え先を探さなければなりません。
「元気なうちに、最期まで暮らせるところに住み替える」ことが、何よりも望ましい方法なんです。
しかし、今は情報がありすぎて、勉強熱心な人ほど、何をどう判断して選べば良いのか分からなくなってしまっています。
契約書なども複雑で、施設によって異なるので面倒ですが、ポイントを抑えておくと、とても比較しやすくなります。