コロナ5類移行や物価高、災害の発生など、ここ数年で私たちを取り巻く環境は大きく変わりました。社会情勢の変化とともにシニア世代の幸福度は変わったのでしょうか。
女性誌「ハルメク」をグループで発行する(株)ハルメクホールディングスの「ハルメク 生きかた上手研究所」は、50~86歳のハルトモの女性575名を対象に「幸福に関する意識と実態調査」をWebアンケートにて実施しました。シニア女性が幸せを感じるポイントや重視していることについて見てみましょう。
50代女性〜80代シニア女性に聞いた「幸せ」について
「ハルメク 生きかた上手研究所」では、国連によるWorld Happiness Reportと同じ形式(10点満点)でシニア女性の幸福度を調査しました。その結果、平均点は7.84点でした。2022年に実施した調査では7.77点であり、2年経過しても大きな変化はありませんでした。なお、World Happiness Report 2024における1位フィンランドの7.74点と同水準であり、日本人全世代平均の6.06点を大きく上回る結果に。幸福度平均点を属性別にみると、50代、60代、70代以上層ではほぼ差がありません。
子どもの有無、就業形態、世帯年収によってやや差がありますが、1.0未満です。
さらに差が大きかったのは、世帯保有金融資産、1か月に自由に使える金額です。配偶者の有無別での幸福度にはほとんど差が見られません。本人の体や心の元気度による差は顕著でした。
シニア女性の「幸せに不可欠なもの」「幸せを感じる瞬間」について
シニア女性の「幸せに欠かせない要素」について
幸せに欠かせない要素について尋ねると「自分の体の健康」「自分の心の健康」が9割超、「家族の体の健康」「家族の心の健康」が8割超という結果になりました。
次いで多かったのは60%台の「良い人間関係に恵まれていること」「自分の自由になる時間があること」「やりたいことができること」。安定した収入や衣食住に不自由しないことなどの経済的要素を上回りました。
シニア女性の「幸せを感じる時」について
次に、日々の生活の中で「幸せを感じる時」を聞いてみると、前回調査のトップと変わらず「美味しいものを食べている時」で、前回の68.8%から71.0%へと微増しました。
2位~8位の項目自体は前回と変わらないものの順位は変動し、前回2位の「新たな知識を得た時・自分の知識を深めた時」、3位の「趣味のことをしている時」などは割合が減って順位が下がりました。その一方で前回6位だった「部屋でリラックスしている時」は2位に浮上しました。
シニア女性はこんな事に幸せを感じている
ランクイン以外で幸せを感じる時とはどのような時なのでしょうか。以下、寄せられた自由コメントです。
快便だった時(56歳)
早起きして庭の手入れをしている時(58歳)
朝ペットと朝日を浴びてお散歩している時(66歳)
朝の一杯の日本茶が美味しい時(66歳)
睡眠がよくとれて、朝起きて体の痛みがない時(67歳)
朝さわやかに目が覚めた時(70歳)
【何気ない瞬間】
好きなテレビを見ながら甘いものを食べている時(51歳)
天気のいい日に、身体の調子も良ければ、あ~生きてるな~って、幸せだな~って思う(57歳)
自分だけのために時間を使えた時(59歳)
ぼーっとしている時(62歳)
この歳になって化しいほどお友達が増え、お誘いを受ける時。鏡の自分が綺麗に見えた時(62歳)
SNSなどで、共感を得られた時(いいね)(63歳)
大切に育ててきた花がきれいに咲いてくれた時。孫が笑った時(64歳)
夫と何気ない話しを出来ている時(65歳)
夫や娘に夕飯がとても美味しいと褒められた時(66歳)
四季の変化や美しい光景を見出した時(79歳)
【1日の終わり/寝る前】
きれいな夕日を見た時(55歳)
家族が一日一日健康に過ごせた一日の終わり(57歳)
おいしくご飯が食べられて、ぐっすり眠れる時(63歳)
お風呂に入って、ベッドで、あ~今日も無事に過ごせた、良かった!といつも思う(65歳)
1日の終わり、ベッドに横になり、主人と「今日も1日楽しかったね。大好きだよ。おやすみなさい」と言い合って眠りにつく時(73歳)
【世の中が平和、安全な時】
家族やまわりの方々とトラブルなく平和に暮らしている(61歳)
気が滅入る用なニュースが無い日(74歳)
世の中に悲惨なニュースがない時(80歳)
以上、50~86歳女性の「幸福に関する意識と実態調査」でした。些細なことに幸せを感じられれば幸福度はさらに上がっていくでしょう。第2の人生をこれまで以上に心豊かに過ごしたい人はぜひ参考にしてみてください。
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