実際やってどう?20代女性から60代以上のシニア女性が語る「リスキリングの実態」

職業能力の再開発や再教育を表すリスキリング。岸田政権がリスキリング推進を表明したことで、昨今注目が集まっています。実際に世間ではリスキリングに向けた動きが活発化したり、何か具体的に行っている人が増えたりしているのでしょうか。

(株)学研ホールディングスのグループ会社である(株)ベンドは、自社が運営する「スキルアップ研究所」の調査で、20代女性から60代以上のシニア女性を対象に「女性のリスキリングに関する実態調査」を実施しました。女性のリスキリングの実態について見てみましょう。

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20代女性から60代以上のシニア女性に聞いた「リスキリングに関する実態調査」

リスキリングに励む男女の割合について

はじめに「就業時間外でスキルアップのための学習を行なっていますか?」という質問すると、女性の25.6%が「行なっている」と回答しました。同じ質問を男性に尋ねると、36.4%が「行なっている」と回答。男性と比べて女性のリスキリング実施率は低いことが判明しました。

女性の年代別・職業別で見るリスキリングの割合について

では、女性を年代に見るとリスキリング実施率はどうなのでしょうか。

一番高いのは50代、次いで20代でした。30代で実施率が20%に落ち込んでいますが、20代・30代男性のリスキリング実施率は40%以上という結果に。「子育て世代」の女性がリスキリングに取り組めていない現状が明らかになりました。これは、家事の分担にまだ男女差があることを示唆しています。

50代が最多であるものの、60代以上はグッと低くなっており、就業していないか働いていたとしてもリスキリングを行う必要性がない状況が考えられます。

では、女性の職業別に見るとリスキリング実施率はどれくらい変わるのでしょうか。

最も高いのは非正規雇用、次いで多かったのは正社員で、どちらも30%超の実施率であることが判明しました。正規採用・昇格などの目標に向けてリスキリングへの取り組みが活発になると考えられます。

リスキリングの効果について

では、リスキリングを行うことで効果を感じているのでしょうか。

スキルアップを行なっている女性・行なっていた女性を対象に「キャリアアップなど、就業時間外でのスキルアップによってご自身のキャリアへの効果があった実感はありますか?」と質問すると、計73%が「明確に感じる」「部分的に感じる」と回答しました。リスキリングがキャリアアップへもたらす効果は明確にあるといえます。

リスキリングを行っていない理由とは

今度は反対に、スキルアップに取り組んでいない人に「現状スキルアップに取り組んでいない理由を教えてください」と質問すると、30.1%が「家事・子育てで忙しいから」と回答しました。男性の同選択肢の回答率は6.5%であることから、家庭内の負担が女性に偏っていることが明らかになりました。

シニア世代に人気の「リカレント教育」と「リスキリング」はどう違うの?

シニア世代の学び直しとして生涯教育などリカレント教育がよく取り上げられます。リスキリングと似ていますが、どう違うのでしょうか。

リスキリングは企業が従業員のスキルアップを実現するために従業員に課す教育ですしかし、リカレント教育は課すものではなく、本人が自発的に学ぶもの。つまり、本人の意思によるものかそうでないかが最たる違いなのです。

→リカレント教育、生涯学習について記事はこちらから

以上「女性のリスキリングに関する実態調査」でした。セカンドキャリアのスタートを検討しているシニアは、新しいスキルを習得すればキャリアの幅が広がるだけでなく、毎日に張り合いが出てより豊かな暮らしを送れるかもしれません。これから新たに学んでみてはいかがでしょうか。

 

【調査概要】
対象者:20代以上の女性の方
対象地域:全国
調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年1月28日〜2月3日
回答数:500名

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