平均寿命と健康寿命の差はおよそ10年。この期間を「ヨタヘロ期」と名付け、超高齢社会への提言を続けている樋口恵子さん(まもなく90歳、東京家政大学名誉教授)。
久しぶりに新たなエッセイ本を来週リリースします。
本書では自身のヨタヨタヘロヘロぶりをユーモラスに綴っているほか、老いてなお自立して生きるためのさまざまな提案も。
人生後半の生き方を考えずにはいられない、シニア世代におすすめの新刊本です。
明るい後期高齢者の生きざま
ヨタヘロ奮闘記に笑いと共感!
この書籍は、婦人之友社が今月25日に発刊する『老(お)~い、どん!2 どっこい生きてる90歳』です。
今年5月に90歳を迎える樋口さんは、まさにヨタヘロ期の真っただ中。
誰もがピンピンコロリを望むけれど、実際はそうもいかない老いの現実を明るく生き抜くにはどうしたらよいのか?
階段からの転落事故、親族の墓じまいなど、自らのヨタへロぶりと格闘しつつ、「それでもどっこい、生きることはおもしろい!」とまい進する日々を綴っています。
⇒【高齢者におすすめの本】萩本欽一さんからの応援本『80歳、何かあきらめ、何もあきらめない』が発売
働ける70代は「老いの華」
今回は、本書の第5章に収録した盟友・坂東眞理子さん(昭和女子大学理事長・総長)との対談集と、第4章「ヒグチのプライベートを公開します!」の内容の一部を紹介します。
■第5章 対談 樋口恵子×坂東眞理子「ヨタヘロ期のたしなみ」より
❑70代は老いの華
樋口 70代は「老いの華」ですよ。もうすぐ90にかかろうとする私からすれば、70代はいくらでも働けた時代です。
坂東 これは最高のメッセージです!とても力づけられました。
樋口 私、ぽーんと花火を上げますから。
坂東 あとはちゃんとやれよ、と(笑)。
❑貧乏ばあさん解決法
樋口 「貧乏ばあさん」の問題もあります。
坂東 私は年金だけの生活より1週間に20時間でも働くことをおすすめしたい。
2000万円貯蓄をするより、毎年100万円ずつ20年間稼ぐ。その体力をつくっておく。
そういった用意のほうがよほど大事だと思います。
90歳現役の日常生活から学ぶ
■第4章「ヒグチのプライベートを公開します!」より
『ワタクシ樋口恵子は、現在ヨタヘロ期の真っ最中。
毎日多くの人に支えられながら仕事を続けています。
ふだんは娘との二人暮らしで、娘が出勤すれば一人になることも多いのですが、週に2日は助手がわが家に。
シルバー人材センターの人たちも来てくれるのでとてもにぎやかです』
7時から8時のあいだに起床。
新聞3紙に目を通すことから1日が始まります。
月に2回、リハビリ体操のパーソナルトレーニング。
少し贅沢だと思いますが、この時間があるからこそ元気でいられるのです。
昼食後に少し休んでから仕事。原稿を書いたり、講演の内容を考えたり。
夕方までデスクワークです。
⇒【シニアにおすすめの本】『死という最後の未来』石原慎太郎&曽野綾子著
読者と対話、人生相談も収録
【目 次】(抜粋)
第1章:「年は取っても市民の一人」老いて聴く力
第2章:「長く生きる女性こそ、わが身を大切に」真夏の朝の転落事故
第3章:「高齢者が主役になるために」非力ではあるが無力ではない
第4章:「終いの人生の技法」終活ならぬヨタ活
第5章:「ヨタヘロ期のたしなみ」対談 樋口恵子×坂東眞理子
🔳人生相談コラム:➀母にデイサービスに行ってほしい ➁足腰をどのように鍛えていますか? ➂ひとりぐらしの友だちが心配です ➃妻の介護をしながら生きがいを見つけるには?
【著者紹介】樋口 恵子(ひぐち けいこ)
1932年生まれ。東京大学文学部卒業。東京家政大学名誉教授。NPO法人「高齢社会をよくする女性の会」理事長。
「大介護時代を生きる」(中央法規出版)、「人生100年時代への船出」(ミネルヴァ書房)、「老いの福袋」(中央公論新社)など著書多数。
【シニアにおすすめの新刊本】
書名:「老~い、どん!2 どっこい生きてる90歳」
著者:樋口 恵子(ひぐち けいこ)
定価:1,540円(税込)
判型:四六判・160ページ
発売:2022年4月25日(月)
この記事と画像の出典:婦人之友社 公式サイト
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