シニアの生き方を学ぶ~第二の人生を楽しむ達人にインタビュー
いつまでも若々しく、生き生きとしている方はとても魅力的ですよね。今回は第二の人生を楽しまれている達人にお話を伺いました。
渡辺勝さん(72歳)意欲的に中国語を学ぶ
10年前から中国語を習い始めた渡辺勝さん。「半分冷やかし、もう半分は新しい趣味がほしいと思って始めました。仕事も落ち着いてきた頃で、タイミングも良かったんです」
中国に興味を持ち始め、今年の7月には8日間の旅行に行ってきたばかり。「中国は広大なところが好きです。今回行った九寨溝(きゅうさいこう)・黄龍の景色は最高。我眉山の登山中にかごにも乗ったんですよ」
日常生活でも中国語を実践。工学院孔子学戦の中国語講師・姜春姫さんとメッセージのやりとりをするときは、なんと中国語!「文字に落とし込むことで、語順などを考えながら中国語会話ができるのでいいんですよ」と渡辺さん。姜さんからも「渡辺さんは勉強熱心で、楽しく会話できるんです」とお墨付きです。
姜さんの中国の友人が日本に来た際には、東京の観光案内もしてあげました。「観光案内中、飛んでいるカラスを見て『なんで飛んでいるの?』って。中国ではカラスは良くないものとされているから、追っ払うんですって。あぁそうなんだって、面白かったですね」
中国語をきっかけに、意欲的に日々を楽しんでいるんですね。
人への優しさが行動力の源
中国語学習に見てる意欲的に取り組むとは別に、渡辺さんの人生を楽しむ秘訣は「人への優しさ」なんだとな、と思ったエピソードを教えてくれました。
姜さんのお気に入りの傘が取れてしまい、壊れても使っている姿を見て、知らないうちに取っ手をつくってくれたんだとか。
現役で製造業の会社を営んでいる渡辺さん。以前は回転寿司の部品をつくっていたこともあり、手先は器用。取っ手は滑りにくいように、彫って凹凸をつけました。「お気に入りの傘だったからとっても嬉しい。しかも使いやすいんですよ」と姜さんは嬉しそうに語ってくれました。
「困っている人を放っておけないんですと」そう話す渡辺さんからは、温かくて穏やかな笑顔がこぼれていました。