元気な60代以上のシングル女性と外国人介護士が共に暮らす、これまでにない女性専用シェアハウスが来春、大阪市住吉区でオープンします。
大阪市の不動産会社・西都ハウジングと大阪市立大学 建築計画・構法研究室、一般社団法人 大正・港エリア空き家活用協議会などが共同で企画したもので、西都ハウジングが管理・運営を担うというプロジェクトです。
「高齢者と外国人の新たな共助・共生」等を目指す今回の独創的な事業は、国土交通省から高く評価され、同省の「令和元年度 人生100年時代を支える住まい環境整備モデル事業」に選定されています。
これからの時代の新しいシェアハウスモデルを見てみましょう。
人生100年時代の新たな住まいのあり方を提案
来春開業するシェアハウスの名前は「コモンフルール(Commonfleur)」。
コモンは共有(シェア)、フルールはフランス語で花を意味し、「花を咲かせる暮らし」がキャッチフレーズです。
60歳以上のシングル女性で、アクティブに暮らしながら新たな生き方にチャレンジしたいという方3名と、今後の日本の介護現場を支える外国人介護士の女性6名が共に暮らすシェアハウスとして運営されます。(→「アクティブシニア」とは?|おとなの住む旅 用語解説)
西都ハウジングで企画運営責任者を務める松尾 重信さんは、こう話しています。
「人生100年時代のセカンドライフ」がテーマのひとつです。
長寿化により若々しく生きる期間がずっと長くなり、定年退職後から介護が必要となるまでのセカンドライフをどのように充実させるのか。
そういった課題を共有しながら、おひとりさま同士で新たな暮らしを作っていく。
コモンフルールはそのような「新しい形のシェアハウス」を目指しています。
若い外国人女性と支え合う多文化共生の暮らし
皆で食卓を囲んで夕食を楽しんだり、趣味やスキルを活かして暮らしを充実させたりー。
このように退屈で不安の多いひとり暮らしを変えていけば、新たなセカンドライフが始まることでしょう。(→「セカンドライフ」とは?|おとなの住む旅 用語解説)
そして、夢と希望を抱いて東南アジアから来日した若い女性の外国人介護士たちも、一緒に生活します。
彼女たちはこれからの日本社会に欠かせない存在。
共に暮らすことで異国での不安も小さくなるでしょう。
勉強熱心で笑顔とエネルギーあふれる彼女たちとの暮らしの中で、多文化共生の心地良さを感じることができます。
地域との交流も活発なコミュニティ型賃貸住宅
一方、住まいとしてだけではなく、地域や社会とのつながりが生まれることもコモンフルールの特徴です。
1階のダイニングには大きなガラス戸があり、開けると外部のスペースとつながることができます。
この広がった空間は例えば料理教室、カフェやジャズ演奏会、こども食堂など、地域の住民とシェアハウスの入居者が交流できるスペースとして活用する計画です。
来月より入居者募集スタート!
入居者の募集はいよいよ来月からスタートする予定で、賃料なども今月中に確定するとのこと。
場所は大阪メトロ御堂筋線・長居駅から徒歩約10分です。
【シェアハウス概要】
名 称 コモンフルール
所在地 大阪市住吉区長居4‐9‐23
構造等 木造・地上2階建
建築年月 1962年12月竣工、2021年2月リニューアル予定
貸室戸数 9戸
共用部 リビング・ダイニング・キッチン、浴室、シャワー室、トイレ、洗面・洗濯室
居室面積 高齢者向け3戸は12.42㎡、13.15㎡、13.24㎡
入居条件 60歳以上の女性
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