高齢者向け住宅や老人ホーム等の募集・契約を手がける株式会社イチイ シニア事業部。
当事業部からの投稿文「高齢期の住替えを考える」を連載でお届けいたします。
【今号のキーワード】
感染を抑え込んだ成果と引き換えに、失われていくものもある。人との接触を避ける厳しい措置が、入居者の孤立を招いているという専門家の指摘も耳にしました。
高齢者向け住宅や老人ホーム等の募集・契約を手がける株式会社イチイ シニア事業部。 当事業部からの投稿文「高齢期の住替えを考える」を連載でお届けいたします。 【今号のキーワード】 高齢者向け賃貸住宅であっても今は、医療や介護、生活支援等のサービス(外部から提供)を組み合わせれば、要介護の方も...
第10回『コロナ禍が奪った高齢者の笑顔は、取り戻せるのか』
❑高齢期の住まいと暮らしを専門とする「専任アドバイザー」(㈱イチイ シニア事業部在籍)に執筆してもらいました。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、住み替えを望む高齢者が増えてきました。
一体どういうことでしょうか。
今回は、コロナ禍における高齢者の住み替え事情について、現場の様子や戸惑いなどをお伝えしたいと思います。
入居者の命を守る介護施設の職員に感謝と敬意
いま高齢者向けの介護施設では感染予防対策のため、厳戒態勢を敷いている施設が大半です。
館内の衛生管理の徹底にとどまらず、来訪者との面会や外出、外泊なども一切禁止されています。
その結果、介護施設での感染は最小限に抑え込まれていると評価する声が国内外から上がってきました。
重症化しやすい高齢の入居者の命を守るため、最前線で奮闘する職員の皆様には感謝と敬意を表したいと思います。
「家族にも会えなくなったことが一番苦しい」
一方ではそうした大きな成果と引き換えに、失われていくものもあるようです。
人との接触を避ける厳しい措置が、入居者の孤立を招いているという専門家からの指摘も耳にします。
先日、神奈川県の有料老人ホームに入居中の女性(82歳)からこんなご相談がありました。
「私は日頃から許可をもらって外出し、子どもや孫、友人たちとよく会っていました。
最近は、家族にもまったく会えなくなったことが一番苦しいです。
どこか他の施設に移れないものでしょうか」
少し涙ぐんでいらっしゃいました。
面会等を制限しない高齢者向け賃貸住宅
このように比較的お元気なご相談者には、外出や面会などを制限しない「自立型の高齢者向け賃貸住宅」のことをお話ししています。(→「自立型」サ高住とは?|おとなの住む旅 用語解説)
「しかし、高齢者向け住宅はルールのしばりがない代わりに、感染のリスクが高いのではないですか?」
そう心配をする方には、このようにお伝えしています。
「ご紹介する自立型の高齢者向け賃貸ではマスクの着用、館内の消毒、食堂で間隔をあけて座るといった感染予防対策はしっかりと行われ、一般よりも高いレベルで実施されています」
やむなく転居先を探す難聴の高齢者も
都内の有料老人ホームに入居している女性(85歳)の場合は、娘さんからこんなご相談がありました。
「母は難聴で耳がよく聞こえません。
そのため電話やビデオ通話が使えないので、これまで文通によってお互いの気持ちを交わしてきました。
ところが、唯一の手段だった文通も先日、入居者との受け渡し時の接触をなくすという理由で、禁止されてしまったんです。
いつになったら母と再会できるのか、先が見えないことがつらいです」
耳を患っているだけに、住み慣れた今の施設で引き続き生活したいが、やむなく別の介護施設を探している、と娘さんは話していました。
ご高齢者の命を守るため、いま誰もが自分のできることに取り組み、苦しんでいます。
コロナ禍が一日も早く収束し、ご高齢の皆様が日常の生活に戻れることを願ってやみません。
この記事の問合せ先:株式会社イチイ 電話03-5925-8851 → シニア事業部の専任アドバイザーたち(写真付き)
<つづく>
高齢者向け住宅や老人ホーム等の募集・契約を手がける株式会社イチイ シニア事業部。 当事業部からの投稿文「高齢期の住替えを考える」を連載でお届けいたします。 【今号のキーワード】 「自分にとって最適な住まいとは何か」早めにしっかりと考えておくことが大切。コロナ禍を機に、その重要性が一層明...
社寺遺跡めぐり散歩 豊かな自然のなかを散歩しながら、松ノ木遺跡や大宮遺跡・お寺巡りなど、この土地の歴史を知ることができます。 大宮八幡宮 東京都のほぼ中央に位置し、「東京のへそ」とも呼ばれるスポット。胎内回帰を想起させる神秘的な場所。境内は都内で3番目の広さ...