当記事の前編『心身機能活性運動療法 Vol.1』はこちらから
心身機能活性運動療法を開発し、28年間にわたって普及に努めている、日本ゲーゴル協会で代表理事を務める小川眞誠(しんせい)氏。
「心身機能活性運動療法」を始めたきっかけなど、今回お話しをうかがうことができました。
実父の闘病と死、活動の原点に
―― なぜ「心身機能活性運動療法」を始めたのですか。
脳軟化症で苦しんだ私の父の自死、脳出血で半身不随になった知人の自死など、身近な人の闘病と死に関わったことが原点にあります。
この運動療法をどうしても世の中に広めなければならない、という思いがあるのです。
―― 高齢になると、どうして認知症になりやすいのでしょうか。
加齢によって脳と身体が離ればなれになってしまうのが認知症です(但し、若年性もある)。
私たちの運動療法は脳と心と身体を一体的に活性化することで、症状を改善させていきます。いま認知症の人は全国で460万人、軽度の人も加えると860万人にものぼります。国としてもはや深刻な問題です。
アジア・欧州でも指導者を育成
―― 今なぜ再び、この運動療法が注目されているのでしょうか。
来年度(2017年2月現在)からの介護保険制度の改定では、入所者の要介護度を改善させた施設に対しては報酬を引き上げることが決まりました。
認知症の入所者の症状を改善させれば、介護施設にとっては経営上メリットが出てきます。心身機能活性運動療法を新たに導入する施設が増えていくと思います。
―― 「心身機能活性運動療法」は海外でもよく知られていますね。
1997年から台湾や中国、シンガポール、オランダ、セルビアなどで普及活動と現地の指導者育成を行ってきましたが、お陰さまで各国で数多くの指導者が育ってきています。
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