認知症などの改善に効果、28年間で多数の事例生む
高齢社会の昨今、私たちのごく身近なところでも、認知症に苦しむ人とその家族の姿を見かけるようになりました。
認知症は決定的な治療法がなく、治らない病気と言われています。
そんな中、認知症の症状を大きく改善できる運動療法が今、注目を集めています。
『心身機能活性運動療法』と呼ばれるもので、この28年間で奇跡的な改善事例が数多く報告されているのです。
この運動療法を開発し、普及に努めているのが一般社団法人 日本ゲーゴル協会(本部:東京・中野区、代表理事:小川眞誠氏)。
今回その活動を取材しました。
中野区は年間延べ850名参加
3月中旬、中野区の住宅地にある公民館を訪ねてみると、近くに住む70~90代の10名ほどの女性たち(男性も1名)が、一心にゲームに興じていました。
「小林さん、もっと手を高く上げて輪を投げてみて!」
女性指導員がそう声をかけると、小林さんの輪投げの輪は宙をえがき、見事ピンにスッポリ。
全員から「すごいね!」と大きな拍手が起こりました。
5mほどの緑色のマット上で、ゲートボールとパターゴルフ、輪投げを組み合わせて行うのがこの「ゲーゴルゲーム」。
ゲームを通じて他者との交流が生まれ、精神機能面の向上に効果が認められています。
ここは、中野区が毎週火曜日に開催している「心身活性クラブももぞの」です。
介護予防事業として2004年にスタートし、「心身機能活性運動療法」を全面的に採用。区内3~4ヶ所で実施し、年間延べ850名ほどが参加しています。
一般社団法人 日本ゲーゴル協会
東京都中野区本町6-27-12 TEL 03-3380-1901