
コロナ禍で日本中が騒然となっていたこの春、75歳以上の高齢者を対象に「フレイル健診」が静かにスタートしたことはご存じですか。
この健診では「15項目の質問票」を使いますが、質問に答えていくと、自分がどのくらい健康なのかがある程度判定できるところが注目されます。
いま高齢者の皆様も、コロナ感染予防で外出を控えていることでしょう。(→「コロナ自粛生活で役立つ記事」とは)
そんな中、自宅でもできる軽い体操で筋力などを維持し、ぜひフレイル(虚弱状態)の予防・改善に取り組んでいただきたいと思います。
「フレイル健診」とは
生活習慣を改善し、健康長寿へ

「フレイル」の概念図(出典:平成28年版 厚生労働白書)
しかし、健診を通じて生活習慣の改善など適切な指導を受ければ、もう一度健康を取り戻し、健康寿命を延ばすことができるでしょう。
「噛む力」「友人とのつき合い」等の質問でリスクを把握
そこで、フレイル健診で使われている〝質問票〟をご紹介します。
「はい」か「いいえ」で答えてみてください。
【フレイル健診で使う〝質問票〟】
1. 健康状態はいかがですか(健康状態)
2. 毎日の生活に満足していますか(心の健康状態)
3. 1日3食きちんと食べていますか(食習慣)
4. 半年前に比べて固いもの(“さきいか”や“たくあん”など)が食べにくくなりましたか(口腔機能)
5. お茶や汁物等でむせることがありますか(口腔機能)
6. 半年間で2~3kg以上の体重減少がありましたか(体重変化)
7. 以前に比べて歩く速度が遅くなってきたと思いますか(運動・転倒)
8. この1年間に転んだことがありますか(運動・転倒)
9. ウォーキング等の運動を週に1回以上していますか(運動・転倒)
10. 周りの人から「いつも同じことを聞く」など、物忘れがあると言われていますか(認知機能)
11. 今日が何月何日かわからない時がありますか(認知機能)
12. たばこを吸いますか(喫煙)
13. 週に1回以上は外出していますか(社会参加)
14. ふだんから家族や友人と付き合いがありますか(社会参加)
15. 体調が悪いとき、身近に相談できる人はいますか(ソーシャルサポート)
【事例紹介】食習慣や運動は健康に不可欠
■質問3の「1日3食きちんと食べていますか」(食習慣)が“いいえ”の場合、次のようなアドバイス(指導)が受けられます。
❑質問4、5(口腔機能)と質問6(体重変化)を確認したうえで、良い状態だったときの食事は何か、いつから食習慣が変化したか、改善できそうな食習慣はないか等について検証します。
また、買い物や調理といった食事の準備に問題がある場合は、介護保険サービスの利用も検討します。
個別の栄養摂取量だけでなく、食習慣全体を見ながら、具体的な改善策を考えていくことが特徴です。
出典:厚生労働省「後期高齢者の質問票の解説と留意事項」

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