「人とのつながり」のある場所こそ、終の棲家になる!
編集部レポート
シニア住宅のプロデューサーとして第一人者の佐藤 順一郎氏にインタビューしました。
今回のテーマは「〝終の棲家〟の選び方~自宅で最期まで暮らせなくなったら~」。佐藤氏のインタビュー企画は連載でお届けします。
佐藤順一郎氏プロフィール
一般社団法人CCRC ウェルネス研究センター代表理事
一般社団法人66Love協会CCRC責任者
シニアライフコーチ CCRCプロデューサー
老後の暮らし方について相談を受け悩みに耳を傾け続けながら、不安や悩みを解消するためのシニア住宅のプロデュースを手掛ける。
編集部レポート シニア住宅のプロデューサーとして第一人者の佐藤 順一郎氏にインタビューしました。 今回のテーマは「〝終の棲家〟の選び方~自宅で最期まで暮らせなくなったら~」。佐藤氏のインタビュー企画は連載でお届けします。 佐藤順一郎氏プロフィール 一般社団法人CCRC ウェル...
「よくある失敗」4つのケース
―未経験者には「失敗例」が参考になります。事例をいくつか教えていただけませんか。
有料老人ホームや高齢者向け住宅などに入居した場合で、「よくある失敗」はこんなケースです。
「要介護度が重くなったら、退去しなければならなくなった」
「思ったよりお金がかかった」
「退去したとき、お金があまり返ってこなかった」
「予想していたサービス、暮らしでなかった」
この対策としては、要介護の切羽詰まった状況になってからではなく、もっと早い段階で下調べしておくことが大切です。
助けてくれるご近所や友人を大切に
―しかし、いつまでも今の自宅に住んでいたいと言う方は多いですね。実際にできますか?
そう願うのは当然のことだと思います。
但し、自宅であろうと住み替え先であろうと、最期まで暮らすためには次の3つがポイントです。
1. 自宅に住みながら、人とのつながりを作り、終の棲家にする
2. 元気なうちに住み替え、人とのつながりを作り、終の棲家にする
3. 要介護になったときの入居施設を決めておき、今からそこで人とのつながりを作る
―人とのつながりを作ることが、すべてに共通していますね。
人とのつながりが少なくなると挨拶や会話が減り、生活の範囲もせばまることから、やがて身体機能が衰えていきます。
それに伴って気力も弱り、困ったときに助けてくれるご近所や友人とも段々と疎遠になっていくことが問題なのです。
近くの介護施設でボランティア
―ポイント3の「将来入居する施設で、今から人とのつながりを作る」ことなどできるんでしょうか?
近隣の介護施設のボランティアに参加してみてください。
介護のクオリティが分かり、自分との相性も分かり、スタッフとの人間関係もでき、ボランティア仲間とのつながりもでき、何となく介護保険の仕組みも使い方も分かってくるはずです。
要介護になったときの備えとして、最善の方法だと思います。