お歳暮の本音はいかに?50~87歳のシニア女性に聞いた「贈り物事情」

12月はクリスマスプレゼントやお歳暮など贈り物が多い季節。他にも贈り物といえばいろいろありますが、シニアは贈り物や贈る機会についてどう思っているのでしょうか。

女性誌「ハルメク」をグループで発行する(株)ハルメクホールディングスの「ハルメク 生きかた上手研究所」は、50~87歳のハルトモの女性579名を対象に「贈り物に関する意識・実態調査」をWEBアンケートにて実施しました。

→ハルメクが実施した調査に関する記事はこちらから

2025年の贈り物事情とお中元・お歳暮について

2025年調査では「直近1年間ではひとつも(贈り物を)贈っていない」は2.2%で、97.8%がなんらかの贈り物をしていたことが分かりました。しかし、ほとんどの贈り物が2017年よりも減少。中でも10ポイント以上減少していたのは「旅行・帰省のお土産」「おすそ分け」「お中元・お歳暮」「お見舞い」など。特に「お中元・お歳暮」はマイナス18.1ポイントと大幅に減少しました。一方で増加傾向だったのは「バレンタインデー」「おつかいもの」でした。

“あなたにとってのお中元・お歳暮はどのような存在ですか”という問いに対し、「直近1年間にお中元・お歳暮を贈った人」で最も多かったのは「人付き合いの潤滑油」、次いで「近況報告のきっかけづくり」、3番目は「やめたいけどやめられない礼儀」でした。

「お中元・お歳暮を贈らなかった人」で最も多かったのは「そろそろやめたいこと・やめたこと」次いで「面倒なこと」、3番目は「人付き合いの潤滑油」でした。贈るにしても贈らないにしてもお中元・お歳暮はシニア世代にとって人付き合いに大きな意味を持つことが分かります。

お中元・お歳暮を贈ることをやめた人のコメントは以下のとおりです。

・もう関係のないこと(66歳)
・既に両方をやめにして久しいです。気を遣って相手の喜ぶものを選ぶことが難しい点と、送ったらその方からお返しが返ってくるのならば無駄なものに思えてしまったので、やらなくなりました(72歳)
・もう卒業しました(82歳)

シニア女性の「贈り物に対する変化」について

 

「3年前と比較したときの贈り物全般にかけるお金」は、全体では「以前と変わらない」45.4%と最も多く、「増えている」25.0%、「減っている」29.5%は同程度でした。

年代別に見ると、50代で「減っている」が31.4%とやや多くなっており、年齢が上がるほど「増えた」が増加、「減った」が減少する傾向にあるものの、差はわずかでした。

増えた理由で最も多いのは「物の値段が上がっているから」。減った理由で最も多いのは「贈り物をする相手の数が減っているから」でした。なお、3年前と比較し、「贈り物として欲しいものの内容は変わった」との回答が各年代4割前後みられました。

贈り物に対する考え方を尋ねたところ、以下のコメントが寄せられました。

【贈り物に対する考え方】
・LINEギフト等、選ぶのも送るのも簡単な物になった(58歳)
・物が欲しいと思わなくなった。物を増やしたくない。本当に欲しい物なら自分で買う(59歳)
・以前はたとえ不要な物でも仕方ないと考えたが、最近はハンカチなど不要な物はかえって失礼ではないかと思うようになった(61歳)
・モノでなく経験に使える飲食チケット、旅行チケット、スタバチケットなどが嬉しいです(61歳)
・趣味的な物より実用的な物が欲しいと思うようになった。例えばお米、野菜、お肉、お魚等の食材やギフト券(デパート、スーパーで使える)や体験型のチケット(映画鑑賞券、スーパー銭湯の入浴券)とかが嬉しい(66歳)
・食べ物をたくさんの量いただいても、夫婦二人では食べきれない。いただき物は果物など甘いものが多く、糖分の摂り過ぎで健康が気になる。持病で食べてはいけないものもあるが、相手には伝えられない(71歳)
・老いてきて、食べ物をもらっても一人なので残る(85歳)

シニア女性は知っている?「デジタルギフト」について

デジタルギフトについては、全体の86.0%が認知していました。認知者ベースでの贈答経験のある人は60.6%。そのうち「贈ったことはないが、もらったことはある」は33.5%、「贈ったことはあるがもらったことはない」3.2%、「贈ったことももらったこともある」は23.9%でした。

贈答経験のあるデジタルギフトで「もらった」のは「Amazonギフト券」「LINEギフト」「QUOカード」などが上位。「贈った」では「LINEギフト」が最も多く、次いで「Amazonギフト券」でした。

「その他」の自由記述をみると、贈答経験のあるデジタルギフトは「スターバックスのギフト券」が多い結果となりました。※単独項目として集計した場合には上位10位に入る。

「デジタルギフト」が最も使われているのは「もらう」「贈る」とも「誕生日プレゼント」でした。次いで「頂き物やお世話になった際のお返し」が多い結果となりました。また、「母の日にもらった」も11.9%と比較的多かったです。なお、提示した選択肢以外の「その他」と答えた人が2~3割みられました。

「贈る意向」については、全体では「贈りたい(贈りたい+まあ贈りたい)」26.7%、「贈りたくない(あまり贈りたくない+贈りたくない)」37.6%と、「贈りたくない」が、10%上回りました。

「贈られる意向」については、全体では「贈られたい(贈られたい+まあ贈られたい)」が39.0%、「贈られたくない(あまり贈られたくない+贈られたくない)」が30.6%で、「贈られたい」がやや上回りました。

年代別に見ると、年齢が若いほど「贈りたい」「贈られたい」意向は高くなりました。

最後に、デジタルギフトを贈りたいか・贈られたいかについて質問すると、以下の回答が集まりました。

■デジタルギフトの今後の利用意向の理由(自由回答)
贈りたいと思う理由
・相手の必要なものが分からないときなどはデジタルギフトのほうが良いと思うから。少額のものもあるので贈るほうも贈られるほうも負担がないから(54歳)
・カジュアルな贈り物として若い方へ、相手に気を遣わせないようなちょっとしたプレゼントとして贈りたい(60歳)
・お誕生日プレゼントをお友達、子どもや孫たちに贈りたいです。スターバックスのコーヒー券を、「楽しんでね」の気持ちを込めて贈りたいです(77歳)
贈りたくないと思う理由
・お金そのものを贈る印象が強いのと、だいぶラフな感じがして苦手(52歳)
・相手の好みを考えたり、薦めたい物を贈るのもプレゼントの一部。デジタルギフトは企業とかが一般に向けて出すものだと思う(73歳)
・自分も贈り方があまりよくわからないし、もらったほうも受け取り方がわかるかどうか不安である(75歳)
贈られたいと思う理由
・少額のものをいただくには、気を使わないで受け取れそうなので嬉しい(57歳)
・使えるお店を選んで行かなくても、家でサイトから気軽に購入できるから(64歳)
・お財布を持たないで出掛けてもスマホがあれば困らないので、スマホの中にデジタルギフトがあると余計嬉しいです(77歳)
贈られたくないと思う理由
・Amazonなど、使い方がわかりやすいものは歓迎だが、使い方がわからないものは調べる手間がかかるから(51歳)
・使える場所や品が限られるから。 以前何かの特典でAmazonの商品券を送ってもらったが、使いこなせず無駄にしてしまった事がある(69歳)
・デジタルで贈られても嬉しくない。手渡しのプレゼントやお金ではないプレゼントをもらうほうがいい(71歳)

以上、「贈り物に関する意識・実態調査」でした。

▼シニアと贈り物に関わる記事はこちら▼

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