
「人生100年時代」と言われる今、年齢に関係なく学び続ける人が増えています。
特に近年は、定年後や子育てを終えたあとに大学で学び直すシニア世代の動きが広がっています。
京都にある「京都芸術大学」の通信教育課程では、60代以上の学生が2,300人以上在籍し、90代の学生も学んでいます。
今回は、シニア世代の「学び重ね」とも言える新しい学びの形について紹介します。
人生100年時代を健康で楽しく生きていくため、生涯学べる場として「シニア大学(老人大学)」が全国各地で開校されています。 「シニア大学(老人大学)」とはどういったものなのか、全国にある6つのシニア大学を取り上げてご紹介します。 「シニア大学(老人大学)」とは 「シニア大学(...
人生100年時代に広がるシニアの学び
大学で学ぶのは若い世代だけ、というイメージは変わりつつあります。
文部科学省の学校基本調査によると、通信制大学では18〜22歳の学生が約20%を占める一方、60歳以上の学生も約15%に達しています。
通信教育は、住んでいる地域や生活環境に左右されにくく、自分のペースで学べることが特徴です。
仕事や家庭の事情で通学が難しい人でも続けやすいことから、若い世代だけでなくシニア層にも選ばれる学びの方法となっています。
京都芸術大学では60代以上が2,300人以上在籍
「京都芸術大学」の通信教育課程では、60代以上の学生が 2,373人(全体の13.5%) を占めています。
年代別では60代の学生が最も多く、特に女性の割合が高いのが特徴です。60代女性は男性の約1.7倍となっており、学び直しの中心的な層となっています。
また、80代や90代の学生も在籍しており、これまでには 96歳で卒業した学生の例 もあるといいます。
年齢に関係なく学び続ける姿勢が、多くの人にとって励みとなっています。

78歳・洋画コース(3年次編入学)山口 範雄さん・2022年度卒業
長年、趣味として油彩画を楽しんできましたが、ビジネス活動の一区切りを機に、二次元表現の基礎や歴史を体系的に学びたいと考え入学しました。これまで自分の視野になかった表現やテーマへの向き合い方を学び、制作に専念できる時間の積み重ねが、人生後半を充実させる大きな動機になりました。

64歳・和の伝統文化コース・大野 晶子さん(2024年度卒業)
日本の伝統芸能を体系的に学びたいという思いから入学しました。通信制で学べること、そして京都の大学であることが決め手でした。学びを進める中で、これまで使っていなかった思考が刺激されるような新鮮な経験が続きました。卒業研究では、江戸時代の武家社会における『お狂言師』について論文を執筆し、学会発表にも挑戦する機会を得ました。これからも知的好奇心を満たす学びを続けていきたいと思っています。
自宅を拠点に学べる「通信教育」という選択
通信教育課程では、多くの学生が自宅を中心に制作や研究を進めています。
オンラインで講評や指導を受けながら、日常生活の中に学習時間を取り入れていくスタイルです。
通学が難しい世代にとっても、継続して学びやすい環境が整えられています。
また、通信教育課程であっても体系的に芸術を学ぶことができ、最終的には卒業制作や修了制作として成果をまとめます。学位の取得を目指すことも可能です。
学びが広げる、人生後半の新しい可能性

2025年3月の通信教育課程 卒業・修了制作展の様子
シニア世代が大学で学ぶ理由はさまざまです。
例えば、
・定年後の人生設計を見直すきっかけ
・創作活動を通じた知的刺激
・世代や地域を超えた交流
など、学びを通して新しい役割や目的を見つける人も少なくありません。
実際に卒業した学生からは、これまで触れてこなかった分野を体系的に学ぶことで、新しい視点を得られたという声も寄せられています。趣味として続けてきた芸術活動を、大学で改めて学び直すことで、より深く理解できたという例もあります。
「学び直し」だけではなく、これまでの経験を土台にした「学び重ね」
年齢を重ねてからの学びは、「学び直し」だけではなく、これまでの経験を土台にした「学び重ね」とも言えます。
京都芸術大学の通信教育課程には、60代・70代だけでなく80代や90代の学生も在籍しており、年齢に関係なく学び続ける人が増えていることがわかります。
人生100年時代と言われる今、学ぶことは若い世代だけのものではありません。
新しい知識や表現に出会うことが、人生後半をより豊かな時間にしてくれるのかもしれません。
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