恒例の『2024年住みたい街ランキング』がこのほど発表され、首都圏の“借りて住みたい街(駅)”の1位は4年連続で神奈川県の本厚木駅でした。
コロナ後は物価高に加え、都心で賃料が上昇したため、賃料の低い郊外の人気が続いているのではないでしょうか。
二地域居住や転居の住み替え先を検討するうえでも、大いに参考にしたい調査データと言えそうです。
「本厚木」4年連続1位!なお続く郊外の人気
この「住みたい街ランキング」は、㈱LIFULL(ライフル)が運営する不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」をベースに、2023年(1年間)の実際の物件問合せ数からユーザーの「本気」で住みたい街(駅)をランキング化した調査データです。
今回は「首都圏」の「借りて住みたい街ランキング」を紹介します(近畿圏と中部圏、九州圏のランキングは後日発表される予定)。
〈以下の分析・解説は、本調査を取りまとめたLIFULL HOME’S総研の副所長・チーフアナリスト 中山 登志朗氏によるもの〉
物価高の防衛策か?! 賃料の安い郊外へ
△右端の「1位との比較」は、ランキング1位の問合せ件数を100とした場合の問合せ件数の比率
【見どころ】
➊「本厚木」は生活利便性も向上
コロナ禍の2021年から高まった郊外の人気は今も続いていますが、徐々にとはいえ都心近郊にある街が上位に進出し、コロナ後の変化を見すえた動きも表れています。
それでも、コロナ禍を経て、神奈川県央部の「本厚木」が今回も1位となり、4年連続でトップになりました。
➋都心まで乗り換えなしの街、上位へ
1位の「本厚木」は新宿から50分程度でアクセスできることが大きな利点です。
そして、ここ数年の開発によって駅勢圏(駅周辺の繁華性が高いエリア)が拡大して、生活利便性もさらに向上しています。
コロナ後は都心エリアで賃料が上昇したため、比較的賃料の低い「本厚木」の人気が続いているのではないでしょうか。
➌コスパの良い街「葛西」、初のTOP3!
今回は「葛西」が6位から上昇して2位となり、初めてTOP3にランクインしました。
江戸川区にある「葛西」は東京都の東側に位置しています。
旧江戸川を境にして千葉県浦安市と隣接。都内にありながらも、比較的賃料の安価なエリアとして知られています(「浦安」も同様で、22位→17位へ上昇)。
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次にくる街は?上昇率1位は「武蔵小山」
ランキングTOP100に入った駅のうち、前回から順位を上げた駅をランクアップの大きい順に並べ、その特徴を探る「急上昇ランキング」。
いま首都圏では、若い単身者の“都心回帰”が本格化しています。
そのため今回は、都心の近くで比較的賃料の低めの駅が大きく順位を上げました。
なかでも、最も目に付くのが「武蔵小山」(128位→81位)です。
「目黒」経由で都心各地へ20分程度でアクセス可能なうえに、大きな商店街も魅力があります。
⑴対象期間:2023年1月1日~12月31日
⑵調査対象:LIFULL HOME’Sユーザー(首都圏は東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)
⑶集計方法:LIFULL HOME’Sの掲載物件で問合せの多かった駅名を集計
❑「2024年借りて住みたい街ランキング」(首都圏版)の詳細はこちら
この記事と画像の出典:㈱LIFULL 公式サイト
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