4月に入り、黄砂のニュースをよく目にします。
黄砂の時期は、実は高齢者は特に注意が必要です。
理由は、呼吸器・循環器系の疾患リスクが上がるため。
環境省の調査「黄砂とその健康影響について」をもとに、正しい知識をまとめます。
そもそも黄砂(こうさ)とは?
春になると、車に黄色い砂がついているとがありませんか?
この黄色い砂を「黄砂(こうさ)」といいます。
黄砂は、中国を中心とした東アジア内陸部の砂漠・乾燥地帯の砂が、偏西風にのって日本まで飛んできたもの。
黄砂の量は年々増えてきており、健康への影響があると問題視されています。
黄砂の原因は、工業化による乾燥地帯の増加。
森林を切り開き土地開発を続けたことで、土地は砂漠化。
工業化による乾燥地帯の砂は、有害な化学物質を含んでいることが多く、その砂(黄砂)が日本までやってきています。
黄砂は何を引き起こすのか?高齢者の危険性は?
黄砂が引き起こすのは、以下です。
- 呼吸器・循環器系の病気
- アレルギー
- 農作物への害
- 川や湖のプランクトン異常発生
高齢者は、呼吸器・循環器系の病気に注意が必要です。
黄砂による症状は?高齢者は喘息・心筋梗塞発症の危険も
黄砂による症状としては、以下があります。
- 目のかゆみ
- 結膜炎
- 鼻水やくしゃみなどのアレルギー症状
- 気管支喘息・肺炎などの呼吸器疾患の悪化
黄砂は春に目立つので、花粉症の時期と被っています。
そのため、目のかゆみやくしゃみなど、花粉症の症状と相まって悪化することも。
また、高齢者は喘息の悪化に要注意です。
さらに、黄砂の時期は心筋梗塞が原因となる入院・発症が増加するとの報告もあります。
黄砂が心筋梗塞の発症にどのように関係しているか、相関関係は明確になっていませんが、実際に入院・発症が増加している事実は見逃せません。
黄砂の時期に高齢者が気を付けるべきこととは?
高齢になると、呼吸器・循環器が弱まってきます。
環境省の調査をみると、黄砂は、呼吸器や循環器系の病気が悪化するとのこと。
黄砂がある時の医療機関受診者数が増加するなど、関連性もレポート内にありました。
呼吸器疾患としては、高齢者の喘息への心配がおおきいそう。
また、糖尿病・慢性腎臓病などがある高齢者は、循環器疾患のリスクが高いと報告されています。
高齢者ができる黄砂での健康対策:外出・屋外での運動を避ける
黄砂がある時期は、外出をできるだけ控え、黄砂が含まれている空気を吸うタイミングを減らしましょう。
高濃度の黄砂が飛んでいる際は、ジョギング・マラソンなどの屋外での長時間の運動はさけましょう。
あわせて、黄砂の時期は乾季を最小限にすることも意識してください。
体調を最優先に、無理をせず静かに過ごすことが大切です。
環境省・気象庁が発信する黄砂情報をブックマークしておきましょう。
黄砂が目立つ春は、なるべく屋内で安静に過ごそう
黄砂の基礎知識と、高齢者ならではの気を付けるべきことを紹介しました。
呼吸器・循環器が弱まっている高齢者は、黄砂の時期は特に注意が必要です。
高濃度の黄砂が飛んでいる際は、乾季を最小限にして屋内で静かに過ごしましょう。
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