『「親のいま」に関する親子2世代の意識調査結果』が先週9月15日に発表され、約8割もの大多数の親子が「老後のことを親子で真剣に話した経験がない」といった実態が明らかになりました。
要介護になったらどうするのかなど、老後の大切な問題については、なぜ親子の間でコミュニケーションが取れないのでしょうか。
高齢の親と子 2千人の意識調査 発表!
今回の調査は、介護用品等のレンタル・販売を手がける㈱ダスキンが8月中旬にインターネットで実施し、親世代(60〜70代以上で、別居の子がいる男女 1,000人)と子世代(20〜69歳で、60代以上の別居する親がいる男女 1,000人)から回答を得たもの。
将来の介護に備えることの大切さについて啓発することが調査の目的です。
当サイトでは次の4項目に絞り、本調査の結果を(一部)紹介します。
➊ 8割超の親子が親の老いを感じるが、子の4割は老いに向き合えず
親世代に自身の老いについて聞いたところ、85.6%が「老いを感じる」と答えました。
一方、子世代に親の老いについて聞くと、85.1%が「老いを感じる」と回答するも、親の老いに向き合えているかと問うと、38.4%が「向き合えていない」。
親の老いについて頭では理解していても、気持ちの上では向き合えない子世代が約4割に上ったのです。
➋子の負担になりたくない「親心」、会うことさえ控える?
「親の老いを認めたくない」との「子心」が子世代から感じられ、親からは子どもの負担になりたくないという「親心」が垣間見えます。
また、子の約7割が「親ともっと会いたい」(69.1%)と答える一方で、「子どもともっと会いたい」という親は52.8%にとどまりました。
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➌「老後のことを親子で真剣に話した経験がない」が約8割!親は「子に迷惑をかけたくないから」
子の75.0%、親の81.6%がこれからの老後について「親子で真剣に話し合った経験がない」と答えました。
その理由を聞くと、子は「何をどう会話したらよいかわからない」(71.6%)がトップで、「まだ先のこと」(59.8%)等が上位に。
親は「子に迷惑をかけたくない」(90.3%)がトップで、「子どもに頼ることを想定していない」(85.5%)も3位でした。
親は子に気を遣い、子も親に配慮するという、互いを気遣う気持ちが老後の話題を避ける理由のようです。
➍親の半数がヒヤリハット体験あり!鍵の閉め忘れや火の消し忘れも
親世代に最近のヒヤリハット体験を聞くと、物忘れ(23.1%)、健康診断の結果が悪かった(11.8%)、転倒などのアクシデント(11.6%)などが多く、親の約半数(46.2%)が何らかのヒヤリハット体験をしています。
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「どうしてる?」何気ない会話がコツ
■【専門家の提言】老後や介護の話はしづらいから、日頃のコミュニケーションが大事
専門家の松本 光太郎氏(茨城大学 人文社会科学部 教授、写真下)は、今回の調査結果に対しこうコメントしています。
『今回の調査によると、親の老後について真剣に話し合えていない親子が多数いました。
いきなり老後をどうするかなんて話はしづらいもの。老後について話す前に、一緒にいないときの親の暮らしぶりについて興味を示すことが大事です。
「普段どうしてる?」という言葉をきっかけに、何気ない会話からコミュニケーションを始めてみてはいかがでしょう。
日頃から子どもが自分のことを心配してくれていることがきちんと伝われば、お互いを気遣うがゆえのすれ違いは解消できると思います』
この記事と画像の出典:㈱ダスキン 公式サイト
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