不動産賃貸管理業のイチイグループ(東京・新宿区)は3月31日、自社で運営するシェアハウスの空室をウクライナ避難民に無償で一定期間提供し、生活面のサポートも行うなどの人道支援プロジェクトに取り組むと発表しました。
ウクライナ支援の動きはいま、不動産に関わる各企業や業界団体でも始まっています。
しかし、各界で支援活動が加速する一方で、避難民の方々に寄り添った支援がまだ十分にできていないとの声も。
本当の支援とは住む場所だけでなく、これからの日本での生活について相談できる人たちが近くにいることではないか、との専門家のコメントも聞かれるようになってきました。
東京圏・関西圏で避難民受入れへ
今回ウクライナ避難民を受け入れるのは、イチイグループの㈱ジャフプラザが運営する国際交流型シェアハウス「J&F(ジャフ)ハウス」のうちの4棟(埼玉県、大阪府、兵庫県)です。
当面は第1弾として10室が提供されます(家賃等と水道光熱費は無償)。
もとよりシェアハウスは家具・家電が設置された住居形態のため、避難民の方々は身体一つで入居してもすぐに生活できるなど、一般住宅にはない利点があります。
特に同社のシェアハウスは22年前の開設以来、日本人と外国人の交流を目的とし(日本人と外国人がほぼ半数の割合で入居)、異文化コミュニケーションの場となっていることが大きな特徴です。
そのため、入居者たちは“シェアメイト”として互いに助け合って暮らす文化が根づいています。
これまでも多くの在日ウクライナ人が入居していました。
日本人だけでなく外国人(特に欧米系の入居者が多い)もウクライナ避難民に手を差し伸べ、日本での生活を支えることができます。
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管理人が英語で対応、生活支援も
▲「ジャフハウス大阪Ⅱ」の入居者の皆さん(過去の画像)
同社のシェアハウスにはすべて、英語に対応できる管理マネージャーが住み込みで常駐しています。
そのコミュニケーション能力を活かし、住まいの提供だけでなく、自立に向けて就職等の生活面もサポートしていくとのことです。
【今回ウクライナ避難民を受け入れるシェアハウス】
🔳次の4棟から本人が選択できる
⑴「J&F(ジャフ)ハウス蕨」〈埼玉県蕨(わらび)市北町〉
⑵「J&Fハウス大阪」〈大阪市平野区喜連西〉
⑶「J&Fハウス大阪Ⅱ」〈大阪市西淀川区花川〉
⑷「J&Fハウス関西2」〈兵庫県尼崎市南武庫之荘〉
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120ヵ国の外国人迎えた経験活かす
J&Fハウスを運営する㈱ジャフプラザでは、こうコメントしています。
『20年以上にわたり120を超える国と地域の方々を受け入れ、ウクライナやロシア出身の方も含め、世界中から集まった方々が共に暮らし、交流する場を提供してきました。
私たちは世界中の人たちの暮らしをつくる企業として微力ではありますが、これまで培ってきた国際的なノウハウを活かし、一人でも多くの方が安心して暮らせるよう尽力いたします』
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