円高、物価高騰と経済面で不安が絶えない日本。年代ごとにお財布事情や金融資産はどのような状況なのでしょうか。
女性誌「ハルメク」をグループで発行する(株)ハルメクホールディングスの「ハルメク 生きかた上手研究所」は、20~79歳の男女1,200名を対象に「お金に関する意識・実態調査」をWEBアンケートにて実施しました。年代ごとの経済状況を見てみましょう。
最も金融資産の平均額が高いのは60代シニア男女
はじめに、金融資産の平均金額を聞いたところは全体では1,452万円となりました。男女ともに最も高いのが60代で2,000万円を超え、次いで70代、50代となりました。
3年前と比べて金融資産はどのように変化したのか調査すると、「増えた」が16%、「変わらない」が54%でした。一方で「減った」は29%となり、70代は39%と全体よりも高い結果となりました。
金融資産が増えた理由として多かったのは、「収入の増加」「貯蓄総額の増加」などでした。20~30代では圧倒的に多いのが「収入増加」、60代では「配当や金利収入」が30%でした。
最もお金の使い方で満足度が高いのは60代シニア男性
自分のために1か月に使える平均金額は全体で3.3万円。最も高いのは男性60代4.5万円、最も低いのは女性40代2.4万円でした。各年代の男女差を見ると、未婚が多い20代では差がない一方で、30代から60代までは男性の金額が高く、60代は1.8万円の性差がありました。
お金の使い方の満足度について尋ねると、全体で36%という結果に。最も高いのは女性70代で49%、最も低いのは女性40代で26%でした。1か月に使えるお金の少なさと連動していることがわかります。
最も投資しているのは60代シニア男性
最後に、投資について聞いてみると、現在投資をしているのは41%で男性30代・男性60代が約半数と高い結果となりました。
現在投資をしている人の今後の意向を見ると、「額を増やしたい」34%、「額を維持・継続したい」56%。男女30代で「額を増やしたい」が半数前後を占めるほか、女性60代は「額を維持・継続したい」が74%と最も高くなりました。女性70代では「額を減らしたい」「やめたい、売却したい」が約3割を占めています。
投資については以下の自由コメントが寄せられました。
株の配当が増えた(男性61歳)
国内株で配当中心に買い、ぼろ儲けではないが銀行預金よりは有利に運用できている(男性68歳)
物価高騰で円の価値が減っていくのでその分株式で対応している(女性72歳)
趣味などは年金内でできていて、投資信託の利息で増やしていけている(女性73歳)
<金融知識の不足>
株などの資産運用のことはよくわからず、とりあえず行っているがそれほど増えていない(男性45歳)
運用の仕方をわかっていないし、時間がない(女性60歳)
金融知識がなさすぎて物価上昇分をカバーできていない気がします(男性64歳)
以上、20~79歳の男女1,200名を対象に実施した「お金に関する意識・実態調査」でした。
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