内閣府が提唱した「人生100年時代」によって、再就職や生涯学習など第二の人生を豊かにしようと精力的に活動し始めるシニア世代が増えています。(→「生涯学習」とは?|おとなの住む旅 用語解説)
それに伴い、シニアが学べる講座を開催する大学が増えてきました。首都大学東京もその一つです。今年4月からシニア世代が受講できる「首都大学東京(TMU)プレミアム・カレッジ」を開講。その概要をお伝えします。
日本は国連の定義を超える“超高齢化社会”
東京都によると、都内の65歳以上の人口は平成29年9月に305万人を超えました。これは全体の約23%とのことで、国連(国際連合)は21%を超えると「超高齢社会」と定義づけています。つまり、日本は既に超高齢化社会を上回っている状態です。さらに日本は今後2037年以降、東京では人口減少と超高齢社会が加速度的に進むといわれています。となると、シニア世代の活躍は日本にとって必須と言えます。
シニアはプレミアム世代、生涯学べる100歳大学・首都大学東京
首都大学東京が今年4月に開講した高齢者向け講座「首都大学東京(TMU)プレミアム・カレッジ」。東京の街をテーマにした教材によって学び、世代を超えた交流を促すことでシニア世代が生きがいを見つけてもらうことを目的としています。
同校では会社勤めや育児など多くの経験を積んだ50歳以上を“プレミアム世代”と名づけており、講座名「プレミアム・カレッジ」はそこからきています。この“プレミアム世代”を入学者として募集し、「首都・東京をフィールドに学ぶ」をテーマに、専門性の高い科目と教養科目を用意しています。
内容は、歴史や文化・都市問題などを課題とし、全員がゼミナールに参加して修了論文を執筆するというもの。学びの成果は東京の発展や課題解決、魅力の発信などで還元するとしており、今から期待されています。
キャンパス内には、課題をこなしたり談話したりできるプレミアム・カレッジ学生専用ラウンジを整備し、現役学生と交流する機会を設ける方針です。
2019年度の募集はすでに締め切られましたが、2020年度の詳細は今秋に公表予定とのこと。流れとしては、1次試験が小論文で、通過者は面接へと進みます。1人20分程度の質疑応答を行うとのことです。