「ペットにかける年間支出調査2020」が今春発表されました。
コロナ禍にあった2020年は、外出自粛をしたりと例年とは違った1年でしたが、ペットにかける費用も治療費が増えた一方で、ペットホテル代が大幅に減少するなど支出の中身は様変わりしています。
私たちの生活の変化に伴い、一緒に暮らすペットとの向き合い方も変わったことが分かったのです。
詳細を見ていきましょう。
治療費が増え、ペットホテル代は大幅に減少
この調査データは、ペット保険事業最大手のアニコム損害保険(東京・新宿区)が保険契約者3,500名に対し、2020年の1年間でペット1頭にかけた費用について聞いたものです。
主な特徴を挙げてみます(以下、すべての項目で犬と猫は同じ傾向でした)。
<1>犬の年間費用は34万円、猫は16万円
病気の治療費やフード代などの費用の合計額を尋ねました。
犬は338,561円(前年比110.4%)、猫は164,835円(前年比103.9%)と犬猫ともに昨年よりやや増加しました。
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【今回調査のハイライト】
1.合計額は前年よりやや増えた。
2.増加傾向の費用は「ケガや病気の治療費」。
「サプリメント」「シャンプー」「予防費」も増えた。
3.大幅(前年の半分以下)に減ったのが「ペットホテル、ペットシッター」。
「洋服」「ドッグラン」「防災用品」「光熱費」も減少した。
➊在宅時間の増加が影響?治療費が増えた!
注目したいのは「ケガや病気の治療費」がアップしたことです。
家で一緒に過ごす時間が増えたことで、ペットの些細な変化に気づき、病院に連れていく回数が多くなったからではないでしょうか。
➋旅行にも行けず?ペットホテル代は減少
大きく減ったのは「ペットホテル、ペットシッター」です。
なんと前年の半分以下まで減少。
外出自粛により旅行などに行けなかったからではないでしょうか。
また、「光熱費(飼育に伴う追加分)」も減少しています。
外出自粛やテレワークなどで飼い主の在宅時間が増え、ペットだけで留守番をする時間が減ったためだと思われます。
➌最大の支出はフード・おやつ
最大の支出項目は「フード・おやつ」で、犬は約6.5万円、猫は約4.3万円。
➍今年の支出見込みは「変わらない」が最多
今年(2021年)の費用の見通しについて聞きました。
「変わらない見込み」と答えた人が約半数で、次に多かったのが「増える見込み」で約3割でした。
増えそうと答えた飼い主からは「コロナが落ち着けば、イベントに参加したり、一緒に旅行に行きたい」といった声もあります。
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<2>美容院、医療費は自分よりもペットに手厚く
「自分自身よりもペットに費用をかけている項目」について聞きました。
結果は32.9%が「美容院(理髪店)」、続いて30.8%が「医療費」でした。
理由としては、こんなコメントが見られます。
「自分は2~3ヶ月に1回だが、愛犬は月1でトリミング」
「健康を保つうえで、トリミングも必要不可欠。医療も人とは違い、様子見ができないため」
「こまめに健康診断をして、軽度の異常でも積極的な治療を行っているから」
その他、「できることは全てしてあげたい」「少しでも長く一緒にいたいから」といった愛情のある回答が多く寄せられました。
本記事と集計表の出典:アニコム損害保険 公式サイト
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