気がつけば、街の風景もすっかり変わってしまった。
久しぶりにアルバムを開くと
あの頃の時代と記憶が鮮やかによみがえってくる。
気がつけば、街の風景もすっかり変わってしまった。 久しぶりにアルバムを開くと あの頃の時代と記憶が鮮やかによみがえってくる。 過去11回にわたってお届けしてきた人気シリーズ「記憶のなかの風景」を、今一度わかりやすくまとめてみました。ぜひご覧いただき郷愁に浸ってもらえたらと思います。...
昭和30年代の西武池袋線・桜台駅の界隈(東京・練馬区)へ旅をしてきました。
「桜の名所・桜台」の誇り示す〝記念碑〟があった!
「私たちの自慢は何といっても〝桜並木〟ですね」。
昭和40年、桜台駅南口にほど近い千川通りの交差点だ(前方が練馬駅、右折すると踏切)。
かつて、この通りに沿って流れていたのが「千川上水」である。
桜台の街にはなくてはならない風景だった(現在は暗きょ化)。
というのも、105年前にさかのぼる大正4年、時の天皇ご即位を記念し、千川上水の水辺には7㎞にわたって桜が植えられた。
まさに桜台という地名は、桜並木にちなんで名づけられたのだ。
今、(写真の)交差点の傍らには、地元の有志が昭和62年に建立した「桜の記念碑」が建つ。この街の人たちの誇りを示すかのようである。
都市化が始まる昭和32年、桜台駅南口から駅舎を望む
昭和32年、桜台駅の南口から駅舎を望む風景だ。
30年代は、桜台の街が東京近郊の住宅地として発展を遂げた時代だった。
その一方、都市化とともに緑豊かな千川上水が暗きょ化され、両岸の桜の木が次々と伐採されてしまうという負の側面もあった。
やがて昭和40年代にかけて、桜台の街並みは大きく変わっていった。
桜台駅北口商店街に映る昭和の面影。割烹料理店が懐かしい!
「祖父母の金婚式のお祝いはあの店でやりました。懐かしいですね」。
北口の改札口を出てすぐ左側の、昭和30年代ならではの風景。
正面に見える看板、割烹料理店「金栄閣」がその店だ。
かつて桜台の人たちに愛された繁盛店だった。
他にも、本屋やメガネ屋、食料品店、タバコ屋等が軒を連ねる。
「あの頃はこんな50m足らずの商店街に、小さな店が10数軒もひしめいていましたね」。
少年期の想い出をそう話してくれた。
写真は「練馬区」提供(桜の碑は弊社編集部撮影)
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