
気がつけば、街の風景もすっかり変わってしまった。
久しぶりにアルバムを開くと
あの頃の時代と記憶が鮮やかによみがえってくる。
桜台駅北口商店街の昭和の風情。割烹料理店が懐かしい!
「祖父母の金婚式のお祝いはあの店でやりました。懐かしいな」。北口の改札口を出てすぐ左側の、昭和30年代ならではの風景。
正面に見える看板、割烹料理店「金栄閣」がその店だ。かつて桜台や江古田の人たちに愛された繁盛店だった。
他にも、本屋やメガネ屋、食料品店、タバコ屋等が軒を連ねる。
「あの頃はこんな50m足らずの商店街に、小さな店が10数軒もひしめいていましたね」。少年期の想い出をそう話してくれた。


石神井公園から富士見台駅へ、石神井川をさっそうと渡る西武電車
石神井川に架かる薬師堂橋から撮った一枚だ。
「線路の向こうに見える谷原のガスタンクは今も変わらないね。でも40年代になると、この辺りはすっかり変わってしまった」。
ここ南田中の80代の男性がそう教えてくれた。
「やがて右側の台地に高層の団地が建つようになったし、石神井川の護岸もつくられた。平成に入ると、近くに練馬高野台駅ができて便利になったね」。
街の移り変わりに思いをはせる今日この頃である。


氷の張った路面を通勤客が行きかう「江古田駅南口」。古びた駅舎に鮮やかに映るあの時代


写真はすべて「練馬区」提供