話題となっている、年収の壁178万円引き上げ。
いったいどのような内容なのか・そもそも年収の壁とは何か「なんとなく知っているものの正直よくわからない」という方も多いのではないでしょうか。
本記事では、年収の壁178万円引き上げの背景、家計や働き方へのメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
年収の壁とは?仕組みと影響【おさえておきたい基礎知識】
年収の壁とは、税制や社会保険制度により段階的に設定された収入ラインのことです。
代表的な年収の壁として、103万円・106万円・130万円・150万円の4つの壁があります。
103万円の壁:配偶者控除の対象ライン、所得税が発生
106万円の壁:一定条件下で社会保険の加入義務が発生
130万円の壁:扶養から外れ、自分で社会保険に加入
150万円の壁:配偶者控除が段階的に減少
年収の壁を超えるかどうかにより、家庭の収入・税金・社会保険料の負担が変わるため、パートやアルバイトで働く主婦や配偶者の収入調整に影響を与えています。
年収の壁がもたらす課題
年収の壁は、おもに主婦層が年収を抑えようとする原因となっています。
壁を意識するあまり、家庭の収入・働き方が抑制される傾向があり、これが日本全体の労働力不足にもつながっていると指摘されています。
年収の壁「178万円引き上げ」の背景・意図とは?
「年収の壁178万円引き上げ」の背景には、少子高齢化・労働力不足の問題解消などがあり、配偶者がより多く働ける環境を整え、家計の安定を図るという意図があるとされています。
ちなみに、なぜ「178万円」なのかという理由は、過去20年ほどの最低賃金の上昇率を考慮した結果だそうです。
年収の壁178万円引き上げ、メリット・デメリットとは?
年収の壁引き上げにより、期待されるメリットとして以下があります。
- 働きやすさ向上:パート労働者・主婦層が働く時間を増やし、収入を増やしやすくなる
- 家計収入の増加:共働き家庭において、収入増加により生活が安定しやすくなる
- 労働力確保:労働力不足が課題の業界(サービス業・小売業など)での人手不足緩
対して、年収の壁引き上げによるデメリットとして、以下が懸念されています。
- 企業の負担増:社会保険の加入者が増え、企業の負担が増大する可能性
- 新たな壁の発生:178万円が新たな「壁」となり、働きすぎると手取りが減ると感じる人が出る可能性
- 制度コスト増加:社会保険制度全体のコストが増し、持続可能性に影響を与える懸念
年収の壁の引き上げは、個人の働き方・収入増加に対してプラスの影響を与える一方、制度全体の見直しや企業側の負担軽減についても考慮が必要な施策となっています。
新しい年収の壁を迎えるにあたっての注意点
年収の壁の引き上げにより手取り収入が増える一方、注意点もあります。
178万円の壁を超えた際の収入調整を慎重にしなくてはなりませんし、税制・社会保険制度の変更による負担・恩恵が変わるかもしれません。
定期的に最新情報を確認し、最適な働き方を模索することが大切です。
年収の壁を理解して、安心して暮らせる日々を
「年収の壁178万円引き上げ」について、基礎知識・メリット・デメリットを解説しました。
年収の壁引き上げにより、家計の収入増加・社会保障制度の持続性が期待される一方、労働力不足の緩和にもつながるとされています。
ただ、自分の暮らしにどのように影響するのかをしっかり把握することが大切です。
扶養範囲や社会保険の条件をよく理解し、最適な働き方を選択していきましょう。
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