シニア世代とペットの関わり方が注目されています。単身世帯にとっては寂しさを埋める存在、同居世帯にとっては家族とのコミュニケーションになるきっかけになる存在など、状況は違えどシニアにとってペットは大きな存在です。とはいえ、年を重ねるにつれてペットとの付き合いに不安を抱くのも事実。シニア世代はどのような想いを持っているのでしょうか。(→「ペット共生型賃貸住宅」とは?|おとなの住む旅 用語解説)
2017年よりペット保険の販売を開始したSBIいきいき少額短期保険株式会社は、同社保険加入者を対象に“ペット”に関するアンケート調査を実施。回答者1,083名のうち、約50%が70歳以上ということで、シニアとペットの関わり方が浮き彫りになりました。今回は、シニア世代がペット共生で抱える悩みについてご紹介します。
世帯形態別に悩みは違った!
全回答者のうち6割以上が現在・過去ともに飼育経験があると回答。そこで「この先、飼い続けていくことで心配なことはありますか?」[複数回答可]と質問すると、1位は「ペットの病気やケガ(32.6%)」、2位は「自身の病気やけがなど、もしものときのこと(30.4%)」という結果になりました。いくら生まれたばかりの時に飼っても、ペットのほうが先に年を取ります。ペットの病気やケガのリスクは取り除けません。同時に、飼う側も高齢になって病気やけがをすると、今までのように飼い続けるのが難しくなることも大いになります。ペットを飼うことは、常にそういったリスクが伴っているのです。
世帯形態別に見てみると、同居では「ペットの病気やケガ(34.2%)」が総合計と同じく1位、「自身の病気やケガ(29.0%)」が2位、「「生活の不自由(旅行等の制約等)(23.4%)」が3位でした。単身では飼い主である「自身の病気やケガ(35.7%)」が1位、「ペットの病気やケガ(25.9%)」が2位でした。
さらに単身のうち、回答対象を70歳以上に絞ると、「自身の病気やケガ(36.5%)」が1位、次いで「ペットの世話ができるかどうか(24.3%)」となり、「ペットの病気やケガ」の回答率が低下しました。ペットよりも、自分自身が飼い続けられるかという点が心配ごとになっています。
このように、単身世帯のシニアの悩みは深刻です。自分以外に頼る人がいないため、もしもの時の不安を拭いきれません。飼う時には先々のことを考える必要があります。
自分に万一のことがあった時、すぐに駆けつけてくれる人がいたり、安全装置が家についていたりすれば、単身シニアの不安も少しは減るのかもしれません。