
年齢を重ねるともに気になってくる一つがいびき。年々ひどくなっているというシニアも多いのではないでしょうか。または、子どもから「前よりもひどくなっている」と指摘されて悩んでいる人もいるでしょう。また、日中に眠気がする人も多々いるよう。年齢を重ねると眠気も変わるのでしょうか。
一般社団法人 いびき無呼吸改善協会は、65歳以上の親がいる全国の30〜60代男女200名を対象に「高齢の親のいびきと日中の眠気に関する意識調査」を実施しました。
親の睡眠に関して気になることは?

はじめに、ここ1年で親御さんの睡眠に関して気になることがあるかどうか尋ねたところ、「昼間によく居眠りしている」が22.4%、「夜中に何度も目覚める」が18.0%、「いびきが大きくなった」17.7%という結果になりました。これらは睡眠の質低下や睡眠時無呼吸症候群(SAS)を疑う症状です。多くの人が、親の睡眠になんらかの異変を感じ取っていることがわかります。
親の睡眠の変化について

次に、親御さんの睡眠の変化について聞いてみると、「年齢的に自然なことだと思う」が50.5%、「夜よく眠れていないのだろうと思う」が22.5%、「特に考えたことがない」が13.5%でした。
Q1で明らかな異変を感じているにもかかわらず、半数以上が「年齢的に自然なこと(歳のせい)」で片付けてしまっている実態が浮き彫りになりました。「病気の可能性がある」と危機感を持っている人はわずか7.5%にとどまっています。
シニアの睡眠時無呼吸症候群について

高齢者にも「睡眠時無呼吸症候群」があることを知っているか聞いたところ、「聞いたことがある程度」が58.5%、「知らなかった」が30.5%、「症状や影響まで知っている」が11.0%でした。「知らなかった」と「聞いたことがある程度」を合わせると約9割に上り、高齢者の睡眠時無呼吸症候群に対する正確な理解が圧倒的に不足していることが示されています。
親の睡眠や日中の眠気に対する行動について

親御さんの睡眠や眠気について何かアクションをしたかどうかを聞いたところ、「気になったが何もしていない」が22.3%、「本人に直接話した」が21.5%、「特に気になる症状はない」が16.4%、「インターネットで調べた」が9.4%、「睡眠の様子を観察した」が9.0%、「その他」が21.4%(受診をすすめた:7.4%、言い出しにくくて伝えられない:5.5%、かかりつけ医に相談した:5.5% など)でした。
「本人に話した」という人がいる一方で、「気になったが何もしていない」が僅差でトップとなりました。「歳のせい」という思い込みが、具体的な行動を阻害する要因になっていると考えられます。
親の無呼吸症候群について

最後に、親御さんに睡眠時無呼吸症候群の可能性があると分かったらどうするか聞いたところ、「まず情報を集める」が30.0%、「すぐに受診をすすめる」が22.5%、「かかりつけ医に相談する」が20.5%でした。 可能性がわかっても「すぐに受診をすすめる」人は2割強にとどまり、「まず情報を集める」「本人の意思に任せる」など、医療への介入に慎重な姿勢が見られます。病気への理解不足や、高齢の親へ受診を促すことのハードルの高さがうかがえます。
まとめ
今回の調査では、多くの子世代が親の「日中の居眠り」や「いびき」といった睡眠の異変に気づきながらも、その半数以上が「歳のせい(年齢的に自然なこと)」と思い込んでいる現状が明らかになりました。この年齢バイアスによって、高齢者の睡眠時無呼吸症候群(SAS)が見過ごされ、受診や相談といった具体的な行動につながりにくいという大きな課題があります。SASは放置すると様々な疾患のリスクを高めるため、「たかがいびき」「年だから仕方ない」と見過ごさず、家族が正しい知識を持ち、早期に医療機関へ相談するようサポートすることが重要です。

「揖斐区無呼吸改善協会」は、「シニアの睡眠時無呼吸症候群(SAS)は単なる睡眠不足にとどまらず、認知機能の低下や高血圧、心疾患などの重大なリスクを伴う」とコメントしています。しかし、患者自身では症状に気づきにくく「お年寄りだから日中うとうとするのは当たり前」という周囲の「『歳のせい』という思い込み」が、発見と治療の遅れを招いているとのことです。
帰省や敬老の日の集まりなどで、親御さんの激しいいびきや日中の不自然な強い眠気に気づいたら、それは身体からのSOSのサインかもしれません。加齢のせいだと思わず、まずはかかりつけ医や専門機関への受診をサポートしてほしいとしています。
家族の「気づき」と「声がけ」が、親の健康寿命を延ばす大切な第一歩になるので、見逃さずに声がけをしてみてください。
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