障がいのある子(成人)と親が、サポート(介助等)を受けながら共に暮らせる賃貸集合住宅が先月、東京・江戸川区で完成し、新しい形の住まいとして注目を集めています。
障がいのある子を持つ親たちは特に、自分自身が高齢になるにつれて、子の将来のことが心配になるのが親心です。
そこで今回は、シニア世代の親と成人の子が同じ屋根の下で生活してもらい、子の介助・支援がしやすいように工夫された新しいコンセプト型住宅を紹介します。
「ウィステリアハウス」完成!
この賃貸住宅は2023年12月、東京・江戸川区の閑静な住宅地(京成小岩駅 徒歩8分)に開設された「ウィステリアハウス」です。
当ハウスは介護施設ではありません。障がい者が快適に住めるようさまざまなサポートのある賃貸住宅です。
1階は身体障がい者、2階は知的障がい者の入居を想定し、親子で入居することが条件となります。
「ウィステリアハウス」の貸主(オーナー)の石井文恵さんは、ご自身も障がいのある息子を育ててきたといいます。
『自分が老いていくことを考えたとき、子の将来に不安を感じ、親子で暮らしながら必要なサポートを受けられる住まいがあればいいのに』と思い、当ハウスを建てたそうです。
オーナーの石井さんは、障がいのある子が親亡き後にどうしていけばよいか、『生活を見守る視点で考えたい』としています。
社会福祉士による訪問相談、同行サポート
➊生活サポート(ソフト面)
【サポート内容】
一般社団法人ウィステリアサポート協会が実施
(社会福祉士による支援)
住居内にて「雑談型面談」として実施。地域の情報や世帯に必要な情報も伝える(30分~1時間面談)。
➁相談サービス
電話やSNS、事務所(対面)にて実施(原則1時間)。
➂同行サポート
1年間有効の「同行チケット」を3回分提供。
➃緊急時駆けつけ
セコム㈱に委託した24時間見守りサービスが受けられる(救急車の手配や緊急連絡先にも連絡)。
➋バリアフリーの居室、設備、共用部(ハード面)
❑車いすが通れる屋外のスロープからエントランスへ(下の写真、以下同じ)
❑玄関から廊下、居室まで室内はすべてバリアフリー設計
❑事故防止に配慮したトイレや浴室内
⇒【特集:高齢者向け賃貸住宅で“親と子の近居ブーム”はなぜ起きているのか】世代交代進むシニアたち「ときどき会うくらいがいい」
【ウィステリアハウス 物件概要】
⑵交通/京成本線 小岩駅より徒歩8分(640m)
⑶総戸数/5戸・賃貸戸数/4戸
⑷専有部分/50.1~50.13㎡
⑸構造・階数/軽量鉄骨造・2階建て
⑹竣工/2023年11月
⑺賃料/143,000~147,000円、共益費(月額)/5,000円
⑻敷金/2ケ月、礼金/1ケ月
⑼契約形態/定期借家契約
⑽貸主/藤七㈱、管理/積水ハウス不動産東京㈱、設計・施工/積水ハウス㈱、仲介/㈱イチイ
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