シニア住宅No.1プロデューサー・佐藤順一郎氏が教える❶ 『成功するシニアの住み替え方』

佐藤順一郎氏プロフィール
一般社団法人CCRC ウエルネス研究センター代表理事
一般社団法人66Love協会CCRC責任者
シニアライフコーチ CCRCプロデューサー老後の暮らし方について相談を受け悩みに耳を傾け続けながら、不安や悩みを解消するためのシニア住宅のプロデュースを手掛ける

シニア住宅No.1プロデューサー・佐藤順一郎氏のコラム連載第1話目は『成功する高齢期(シニア)の住み替え方』についてご説明します。

住み替え先で挨拶を交わす人はいますか?「孤立しないかどうか」で住まいを選ぶべき

国が推進する「生涯活躍のまち(日本版CCRC)」づくりが地方都市で次々とスタートし、シニア世代が老後を安心して「自分らしく」暮らせるまちづくりが今、全国に広がっています。(→「CCRC」とは?|おとなの住む旅 用語解説
高齢者が元気なうちに住み替え、地域の担い手として活動しつつ、必要に応じて医療・介護を受けることのできる“コミュニティ”をつくろうという計画です。

今回は、行政から委託を受けてそのプロデュースを一手に手掛ける専門家の佐藤順一郎さんに、「高齢期(シニア)の住み替え」をテーマに寄稿していただきました。

シニアの声「住み慣れた地域(今の自宅)に最期まで住み続けたい」

多くの方の老後の生活相談を受けた中で、一番耳にした切実な声です。しかし悲しいことに、今の日本社会でその望みを叶えることは非常に難しい、と言わざるを得ません。

必然的に、「元気なうちに最期まで暮らせるところに1日も早く住み替える」というのが多くの方にあてはまる最適解になります。
(「介護が必要になってから住み替えればいい」と考えがちなのですが、実はこれは悲惨な状況を招きやすく、一番採ってはいけない選択肢です)

思い入れのある住まいを断捨離することは言葉に尽くせないほど切ないことなのですが、幸いにして、元気なうちから暮らせるシニア住宅の最近の動向をみると、選択肢が充実してきていて、住み替えをポジティブに考えられるようになったのは本当にありがたいことです。

自分たちの望む老後の暮らし方を自分たちでつくる。CCRC構想研究会の様子(山梨県都留市にて)

自宅や住み替え先で、最期まで暮らせるかを確認するポイントは3つ

自宅であろうと、住み替え先であろうと、最期まで暮らせるかを確認・検討するには、①孤立しないか? ②自分らしく暮らせるか? ③お金がもつか? の3つのポイントを、この優先順位で押さえる必要があります。

なぜ「孤立しないか?」が一番優先なのか。

それは、孤立した途端に挨拶や会話が減り、生活範囲が狭まることで身体機能が衰え、それに伴って気力も弱り、困った時に助けてくれるご近所や友人とも疎遠になり、本当はお金よりも頼りになるはずのセーフティーネットを断ち切ってしまうからです。

介護や子育てに本当に必要なものは、「お金」ではなく「誰かの時間」である、というのが本質なので「孤立しない」ということが最も優先順位が高いのです。
介護が必要になってから住み替えをしてはいけない理由はここにあります。
介護が必要になった時は待った無しの状態で、今までの住まいから離れた地域に住み替えることが多く、孤立した暮らしを送らざるを得ず、急激に弱っていってしまうのです。

佐藤氏がプロデュースに関わった「桜美林ガーデンヒルズ」。日本初の大学連携CCRCとして知られる。
多世代のコミュニティに期待

今お住まいのところで、こんにちは!と挨拶する人の数が現状維持か減っているようなら、住み替え先を検討する必要があります。
検討する時も、挨拶する人が1年間でどれだけ増えるだろうか? 住み続けたらどれだけ増えるだろうか? とイメージしてみましょう。
そこに住んでいる人に尋ねてみることもおススメです。

たとえば多世代で暮らすコミュニティがあり、要介護状態になってもそのコミュニティの中で暮らせるのは「孤立しないか?」というニーズに応える新しい暮らしのカタチです。
こういった暮らしの「場」が増えて、住み替えがもっとポジティブに捉えられる世の中になって欲しいと思います。

『シニア住宅のNo.1プロデューサー・佐藤順一郎氏が語る“高齢社会の真実”』②へと続きます。

 

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