
気がつけば、街の風景もすっかり変わってしまった。
久しぶりにアルバムを開くと
あの頃の時代と記憶が鮮やかによみがえってくる。
ゆるやかな時のなか、駒沢駅に停車する〝玉電″
「玉電には毎日乗っていました」。
渋谷に向かう混雑した玉電(東急玉川線)に、母娘と思わしきふたりが乗り込もうとしている。
若い駅員が出てきた右手の建物は駒沢駅舎だ。
屋根付きでこぢんまりとしたガラス戸の駅舎が、この時代を克明に写し出す。

駒沢交差点の書店とのどかな国道246号、昭和の面影がいい
「あ!駒沢書房の雑誌の看板、懐かしいですね」。
狭い店内はいつも駒澤大学の学生でごった返していた。
書店の前の道が、二子玉川園(左方向)に通じる国道246号だ。
やがて道幅は広がり、高架の高速道路が開通。
区内最大の幹線道路へと変貌を遂げてゆく。

旧式のポストが懐かしい「駒沢郵便局」。昭和の風情漂う


白黒写真は、世田谷区立郷土資料館所蔵
カラー写真は、プラスライフ記者撮影