まだ近居が早い人には「デジタル近居」がおすすめ!兵庫県たつの市の事例を交えて解説

数年前までは、親が高齢になると同居か老人ホームへの入居のどちらかを選択することが一般的でした。ところが近年では、子世帯の近くにある高齢者向け賃貸住宅に親が住む「近居」が人気を得ています。将来的には近居にしようと考えている人は多いのではないでしょうか。

しかし、親にしてみれば住み慣れた地域から離れるのは決して簡単なことではありません。かかりつけの病院や馴染みの商店街、近隣住民とのつながりは心身ともに大きな安心材料であり、それらを手放すのは苦渋の決断とも言えます。ましてや健康面で不安がなければ、すぐに近居しようとは思わないでしょう。

このような場合におすすめなのが「デジタル近居」です。兵庫県たつの市(以下「たつの市」)は、「ICT活用高齢者見守り支援事業」の指定機種に(株)チカクが開発し、(株)NTTドコモが販売している“デジタル近居”サービス「ちかく」を採択しました。

【特集:高齢者向け賃貸住宅で“親と子の近居ブーム”はなぜ起きているのか】

兵庫県たつの市が行うシニアと子世帯をつなぐ「ICT活用高齢者見守り支援事業」とは

「ICT活用高齢者見守り支援事業」開始の経緯

65 歳以上の一人暮らしの者の動向

日本は超高齢社会に入り、2040年にはひとり暮らしの高齢者世帯は約900万世帯にも上ると予想されています(「令和5年版高齢社会白書」(内閣府)より)。しかし、全国的に民生委員などの高齢化や人員不足、高齢者と地域とのつながりの希薄化が指摘されており、今後ひとり暮らし高齢者の孤独・孤立対策が大きな社会課題になると考えられています。

このような状況を受け、たつの市では「離れて暮らす家族による見守りの強化」「相互のコミュニケーションの向上」を図るため、高齢者が住み慣れた地域で安心して生活できる環境を確保することを目的に、「ICT活用高齢者見守り支援事業」を開始しました。

「ICT活用高齢者見守り支援事業」の詳細

具体的な内容は以下のとおりです。

【対象世帯】
次の全てに該当する世帯とする。
・市内に住所を有する満65歳以上のみで構成する世帯で対象機器を設置した住宅に居住している世帯
・令和5年4月1日以降に対象機器を購入し、当該機器を設置した住宅に居住している世帯
【補助内容】
・対象機器購入に要する費用に対し、3万円を上限とした補助金を交付する。
※設置費、通信料等は対象外

高齢者向けテクノロジー(エイジテック)を活用した見守り機器を指定し、その購入補助を2023年4月より行っています。

“デジタル近居”サービス「ちかく」とは

「ちかく」は、テレビに繋ぐ家型の専用端末とスマートフォンアプリを利用し、離れて暮らす1人暮らしの親の在室状況を家族が確認でき、テレビ電話ですぐに会話ができるサービスです。詳細は以下のとおりです。

【子側:スマホで親の暮らしがわかる】
・親の在室状況などがアプリでかんたんにわかる
・自分のスマホと親側のテレビを使って、テレビ電話ができる
・万一のためのあんしんモードも(無料オプション機能)
【親側:テレビで子ども家族と会える】
・いつものテレビを使ってかんたんにテレビ電話ができる
・家型の端末をテレビとコンセントにつなぐだけで使える
・親しみやすいデザイン

実際に近居しているかのようにお互いを身近に感じながらも、ほどよい距離感を保てるのが同サービスの特長です。

ただコミュニケーションをとるだけでなく、親の状況・状態を確認できるのも魅力です。アプリ上で「あんしんモード」をオンにすれば、親の起床・就寝、在室履歴など生活リズムの変化がわかる生活ログ機能や、事前に設定した時刻を過ぎても親の起床が確認できない場合はアプリに通知が届く起床未確認通知機能などを使えます。異変を感じたときには、親が端末を操作することなく、テレビを設置している部屋の様子を確認することができる安否確認電話機能も利用可能です。

近居にぴったりなシニア向け住宅は年々多様化

子世帯と親をつなぐサービスは今後も増加していくでしょう。しかし、親が年齢を重ねれば近居は避けられません。その場合でも心配は不要です。近年ではシニアが自分のペースで暮らせる住まいが続々と生まれています。サ高住や居住サポート住宅シニア向けシェアハウスシニア向け分譲マンションなどそれぞれのライフスタイルや価値観で選べる住まいが増えています。

当社では、シニアが安心安全に暮らせる物件を豊富に取り揃えていますので、ご興味がある方は下記ボタンよりぜひお問い合わせください。

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