『半農半X(はんのうはんエックス)』とは
『半農半X』とは、農業とそれ以外の別の何かである「X」を両立していこうとする、農業と組み合わせた働き方のこと。
農業を営みながら、自分のやりたいこと・やりがいのある仕事に携わるライフスタイルのことで、京都府在住の塩見直紀氏が1990年代半ば頃から提唱してきたライフスタイルです。
コロナ禍でのテレワークの普及によって地方移住する人やデュアラー(二地域居住)が増えたこと、物やお金ではない心の豊かさを求める人々が増加していることで、今注目されています。
『半農半X』の「半X」にあたる仕事としては、農村地域の農業への従事やネット環境を活用したテレワークなど、さまざまな形態が考えられます。
以下は『半農半X』の働き方の一例です。
『半農半X』の働き方(一例)
◯「半農半サラリーマン」・・・農業をしながらサラリーマンとして活躍
◯「半農半NGO」・・・農業をしながらNGOで活動
◯「半農半ライター」・・・農業をしながらWebライターとして活躍
◯「半農半歌手」・・・農業をしながら歌手活動
◯「半農半保育士」・・・農業をしながら保育士として活躍
◯「半農半ヘルパー」・・・農業をしながらヘルパーとして活躍
◯「半農半民宿」・・・農業をしながら民宿を運営
◯「半農半蔵人」・・・農業をしながら酒造りを補助
『半農半X』は、生活費を稼ぐだけの収入に重点を置いた生き方ではなく、収入が減少しても心豊かな暮らしをしたいという人たちから共感を集めており、中でも20代〜40代が関心を示しているといわれています。
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『半農半X』の実例
一方、過疎化が進んでいる地方自治体では、人手不足に悩む農業や農村地域の活性化を目指すため、さまざまな取り組みが実施されています。
実際に『半農半X』のライフスタイルで人材を募集している実例を3つご紹介します。
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【半農半Xの事例】①秋田県八峰町
■体験内容:八峰町に滞在しながら、半農半X体験に取り組む
■応募要件:求める人物像
①八峰町外に居住していて副業・複業できる方
②農林漁業以外の仕事をしていて八峰町内でリモートワーク可能な方
■体験期間:連続した3週間。参加者と受入農林漁業者との日程を調整して決定
■参加者に用意されるもの:農林漁業アルバイト、宿泊・滞在施設、交通費(上限あり)など
■定員:5名程度
■お申込み・問い合わせ:特定非営利活動法人八峰町観光協会
■詳細についてはこちら:https://happouta.jp/home/?p=11569
【半農半Xの事例】②島根県
■体験内容:半農半蔵人〜自営農業(夏季)+酒造り補助(冬季季節雇用)
産地見学(1泊2日程度)、産業体験(定住財団、3ヶ月~1年)、就農前研修(農林大学校及び市町村が認めた農家)、師匠農家での研修(1年)
■応募要件:求める人物像
①島根県内に移住し、農業と酒造りでの暮らしを目指す方
②農業と酒造りづくりを両立できる体力を持った方(特に朝早い仕事に耐えられること)
③本気で就農を目指し、家族などの周りの方の理解と協力を得られる方
④地域住民として地域活動に積極的に取り組める方
■お問い合わせ先:島根県青年農業者等育成センター(公益財団法人しまね農業振興公社)
■詳細についてはこちらから:https://center.agri-shimane.or.jp/?page_id=3169
【半農半Xの事例】③福岡県添田町
■体験内容:町内の農家の下で半年間の研修を行う
■応募要件:求める人物像
①添田町内に住民登録している者又は研修期間終了後までに、原則として添田町内に住民登録のうえ定住しようとする者
②研修開始時における満年齢が、18歳以上65歳以下で農業に積極的に取り組む意欲のある者
③健康で体力に自信のある者
④就農に向けて、しっかりとしたビジョンを持っている者
⑤町税等の滞納がない者
■お問い合わせ先:添田町就農支援推進協議会(添田町地域産業推進課農業振興係内)
■詳細についてはこちらから:https://www.town.soeda.fukuoka.jp/docs/2021081900032/
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