ここ数年で滞在中の過ごし方としてすっかり浸透したワーケーション。アドレスホッパーやノマドと親和性が高いことから定住を必要としない人たちのものと思われていましたが、その考えは薄れつつあります。現に、シニアでもワーケーションを楽しむ人は増えていますし、観光地で非日常を堪能しながらリフレッシュすることで仕事の作業効率が上がったり新たなアイデアが湧くことから、福利厚生に取り入れようとする企業が増えています。日本を代表する企業・JALはその先駆者。ワーケーションに力を入れています。
近年、新しい旅行スタイルが生まれています。短期間のステイケーションや中長期滞在のワーケーションと、その人の状況に合わせて滞在スタイルも多様化しています。緊急事態宣言解除によって、企業ではワーケーションプランをリリースしています。 そんな中、JALは10月29日に、新たな試みとしてワ...
昨年から広がりを見せているワーケーションですが、新たなライフスタイルとして浸透した次は地方創生の一つとして活用され始めています。地方自治体と企業がコラボレーションし、ワーケーションを通して地域の魅力を知ってもらおうとする取り組みが昨年から活発化し始めました。
Airbnbで地方創生!? 村とワーケーション連携協定
世界最大級の旅行コミュニティプラットフォームのAirbnb(本社:米国カリフォルニア州サンフランシスコ、以下:Airbnb、日本語名:エアビーアンドビー)の日本法人は、沖縄県の読谷村と包括連携協定を締結しました。目的は村内の関係人口創出と新しい価値創造です。同社が日本国内で村と連携するのは初めてのことです。このようなサブスク型多拠点居住サービスを提供する企業がワーケーションに関わるさまざまなサービスをリリースしています。
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Airbnbは今年3月、「ワーケーション推進パートナー」として内閣府沖縄総合事務局と「ワーケーション連携協定」を結んでいます。その最初の具体的な取り組みが今回の締結です。県外からのワーケーション利用者を呼び込み、読谷村でワーケーションを行いながら「暮らすように旅をする」体験型観光を通じて、来訪者と地域社会がお互いに地域での新しい価値を創造(共創)し、Airbnbのホストを中心とした地域住民と来訪者が共に学び合う(共学)機会を作ることで、新型コロナウィルス収束後の社会に向けた地域社会・経済の再構築に寄与するまちづくりを今後、読谷村と共同で目指していくとのこと。取り組み内容は下記になります。
1.「ゆんたんざ産業が深化するむらづくり」の推進(注)
「共創・共学ワーケーション」の推進による働き改革を踏まえた土壌づくり
体験型観光を通じて、「ゆんたんざ型 ツーリズム」の推進
ホストと連携した地域コーディネート機能の構築支援
2.「多様性を育むむらづくり」の推進
観光関連事業者とホストとの連携支援
ゲストと地域との繋がりの促進
地域コミュニティの活性化
3.観光コンテンツのオンライン化と情報発信の強化
宿泊・体験のオンライン化の促進
ホスト向け勉強会の開催
相互にコミュニケーションチャネル等からの情報発信
注:「ゆんたんざ産業が深化するむらづくり」とは、2021年11月に第2期読谷村ゆたさむら推進計画にて発表されたウィズコロナ・アフターコロナ時代における未来を切り拓くための読谷村の地方創生に係る諸施策を指します。「ゆんたんざ型ツーリズム」の推進によって、ゲストが村内のAirbnbの宿泊施設に滞在する間に、読谷村が誇る自然、歴史文化、伝統工芸などの地域資源に触れる「質を重視した滞在型観光」にAirbnbも貢献していくとのことです。
沖縄県・読谷村とは
沖縄県の西海岸中央部に位置する読谷村。人口が約4万人の日本で最も人口の多い村です。1300年代には、外来文化を取り入れて栄え、現在でも読谷山花織やヤチムン(陶芸)などの伝統工芸品や村内各地に残る民族芸能として伝承されています。
ワーケーション推進キャンペーン参加法人を募集!
なお、この度の読谷村との包括連携協定の締結を機に、Airbnbの宿泊施設を舞台にした共創・共学ワーケーションを推進するキャンペーン「〜Airbnbで暮らすように旅する〜 『Airbnbの宿で地域とつながる!読谷村 共創・共学ワーケーション』」への参加法人・団体の募集を実施するとのこと。沖縄県外に生活拠点を持つ方が読谷村のAirbnbの宿に宿泊すると、予算の範囲内でAirbnbの宿の宿泊代・居住地から沖縄までの飛行機費用・howlive施設利用料・レンタカー費用を支援するという内容です。
このようにワーケーションは地方活性化につながる取り組みとして注目されています。これからも企業と地方自治体のコラボレーションが続々と増えそうですね。
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