【シニア女性も経験あり】更年期障害で辛い時のパートナー間の絆とは

女性を悩ませる体の不調・更年期障害。人によって症状は変わるものの「あの時は辛かった…」というシニア女性も多いのではないでしょうか。しかし、更年期障害は女性特有のものを考えられていることから、当時はパートナーに悩みを言えなかった人も多いようです。

男女ともに起こる更年期障害とは

更年期障害になるとどういった状態になるのでしょうか。更年期障害とは、男女ともに40歳代以降になると性ホルモン分泌量が低下することで自律神経失調症に似た症状になること。 40歳を過ぎた頃から男女ともに見られるもので、情緒不安定・あらゆる体調不良などの症状が起こります。 女性に更年期障害の症状が現れ始めるのは閉経期前後の約10年間。卵巣ホルモン・エストロゲンの分泌が急激に減少することにより、症状が現れます。

実際にはどうなの?40代からシニア層に聞いた「更年期障害意識調査」

男女共になるものの、女性の経験者が多い更年期障害。実際に症状が起こるとパートナー間ではどのように対処するのでしょうか。

女性誌販売部数No.1(※1)の雑誌「ハルメク」をグループで発行する(株)ハルメクホールディングスにある「ハルメク 生きかた上手研究所」は、40~79歳の男女1,600名を対象にWEBアンケート「中高年世代の健康・更年期に関する意識と実態調査」を実施。この調査から更年期障害に対する男性の理解度やサポート等がどのようなものなのかがわかりました。

【調査概要】
調査の方法:WEBアンケート
調査の対象:40~79歳の男女
有効回答数:1,600名(男性800名、女性800名)
調査実施日:2022年2月18日~2月20日
調査主体 :(株)ハルメクホールディングス ハルメク 生きかた上手研究所

(※1)日本ABC協会発行社レポート38.5万部(2021年1月~6月)

→ハルメク実施意識調査を読む

男性の認知度・理解度はどれくらい?更年期障害の理解度

40~79歳の男女に更年期障害の認知度(名前は知っている+内容を知っている)と理解度(内容を知っている)について聞いてみると、女性の更年期障害に関する認知度は男性87.9%、女性97.4%となりました。広く知られていることがわかります。しかし、理解度については男性が22.8%、女性が66.5%と男性の理解度はまだ低いことが明らかに。また、男性の更年期障害についても聞いてみると男女合わせた認知度は77.2%、理解度はわずか14.8%でした。

女性の更年期障害、どんな症状だった?

では、実際に女性の更年期障害はどんな症状になるのでしょうか。同調査の回答者40~79歳の女性800名のうち更年期障害を経験した女性は、全体の53.1%である425人。この経験者に発生した症状を聞いてみると、半数以上がのぼせ・ほてり(52.2%)、次いで多かったのが汗・ホットフラッシュ(37.2%)、イライラする(36.7%)でした。体の不調のみならず、心身両面に支障が及ぶことがわかりました。

パートナーの女性に対する更年期障害の理解度は?

前述した経験者425人のうち、夫・パートナーがいる/いたことがある女性373人に、相手に自分の更年期障害のについて話や相談をしたことがあるかを聞いてみると、全体の31.6%と低い結果に。話や相談をしない・しなかった理由を聞いてみると「してもしょうがない」「わかってもらえそうにない」という諦めの気持ちが多いことがわかりました。また、相談された男性ですが、その対応はさまざま。その一方で、家族へ相談して理解を得る努力をする人もいれば、夫が家事をサポートしてくれたというケースもあったようです。下記、アンケートに寄せられたコメントです。

話・相談の内容(回答者のコメントを抜粋)
・体調が悪いため、家事がおろそかになってしまう。さぼりではなく、仕方がないこと。そういう理解をしてもらって、できる限り家事を手伝ってもらえるようにお願いした。(48歳)
・症状をつたえて気持ちをわかってもらった。(73歳)
・一応理解はしてくれたと思うが、自分のことでないからそれほど親身にはなってくれなかった。(58歳)
・症状を伝えたが、特に反応なくかえってイヤな思いをしただけだった。(61歳)

話や相談をしなかった理由(回答者のコメントを抜粋)
・症状がそれほど重くなかったから(多数)
・言ってもわかってもらえそうにない/どうせわからないだろうから(多数)
・男性には理解できないと思うので(多数)

どんなことを妻・パートナーから相談されたか(回答者のコメントを抜粋)
・症状があることを打ち明けられた。気遣うようになった。(54歳)
・毎日、理由もなくイライラしているので、市販薬を服用するよう進めた。(72歳)
・体のバランスが崩れたり、体を動かすのが辛かったりしたら焦らずにその症状に向き合うようにした(74歳)
・体調不良になった場合の手伝いなどを相談し出来ることを手伝った。(74歳)
・「更年期障害やから、ほっといて」と言われる。(69歳)
・体が火照る、気分が憂鬱と言われたが、話を聞くだけ(67歳)

パートナー間のコミュニケーションが鍵

女性の更年期障害への理解度はまだ高いとは言えないのが現状です。異性だから完全に理解することは難しいですが、相手を思いやり寄り添う姿勢が、更年期障害の症状に苦しむ女性の支えになるのではないでしょうか。サポートする形はそれそれですが、サポートする以前に会話がなくては助けようもないですし、夫婦間の溝は深まってしまうかもしれません。

そうならないためにも、普段からのコミュニケーションはとても大切です。とはいえ、いきなり会話を増やせといっても難しい人は同じ趣味を始めてみたり、温かい日が続くようになったので運動がてら一緒に散歩したりなどしてみては。そうすることで少しずつ会話も生まれるかもしれません。少しずつ、会話するような習慣をパートナー間で作ってみてはいかがでしょうか。

→【600人調査から紐解く】シニア夫婦「夫婦円満のコツ」を読む

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