当記事の前編『まだまだ働きたい?シニア層の労働意欲 Vol.1』はこちらから
少子高齢化社会が進むなか、各企業ではシニアを労働力にする動きが活発になってきています。しかし、実際シニアたちは働く意欲があるのでしょうか?
2016年にソニー生命では全国のシニア(50歳~79歳)の男女1,000名(男性500名・女性500名)に対し、「労働意欲」についてアンケート調査を実施。シニアの仕事の本音は、どういったものなのでしょうか?
65歳以降の仕事で重視したいことは?
全回答者に65歳以降の仕事で「重視したこと・重視したいこと」を聞いたところ次の通りでした。
5位:「賃金」(25.4%)
5位は「賃金」でした。やはり働くとなれば切っても切り離せないもの。多少なりとも気になる部分なのでしょう。
4位:「わからない」26.2%
「賃金」に次いで多いのは「わからない」でした。現役のころと比べれば働き方も変わる高齢者。現役時代の時に重視していたものが重視するほどではないと変わったり、何に重きを置いていいかわからない人も多いのでしょう。
3位:「経験が生かせる」(34.6%)
「経験を生かせる仕事がやりやすい」と思う人はやはり多いよう。新しい仕事を覚えるのは、心身ともに負担なのかもしれませんね。
2位:「勤務時間」(38.2%)
長時間労働は負担の一要因となることが、数字に表れた結果になりました。かつて“仕事第一”と考えていた人でも、仕事以外の時間をもって、無理なく働きたいのでしょう。
1位:「体力的な負担が軽い」(43.3%)
1位になったのは「体力的な負担が軽い」でした。健康であってこそ仕事もできる。その意識は、現役時代よりも歳を重ねてからのほうが実感するのでしょう。「体は資本」という考えがシニアにとっては欠かせないものだということがわかったのではないでしょうか。
シニアになると、健康面を考慮した負担にならない働き方にシフトしていくようです。
特にシニア女性の方がその傾向が強く、「体力的な負担が軽い」は男性38.8%に対し女性は47.8%、「通勤時間」は男性19.0%、女性27.4%という結果でした。また、男性の方が比率が高かったのは「賃金」で、男性29.6%女性21.2%という結果でした。
今回のアンケート調査でわかったのは、シニアの仕事の考え方は、健康面とこれまでの経験に重きを置いて選ぶというものでした。