『まだまだ働きたい?シニア層の労働意欲 Vol.1』はこちらから
『何が大切?「仕事で重視することベスト5」シニア層の労働意欲 Vol.2』はこちらから
調査からわかる、シニアの労働意欲
最近のシニア世代は、とても生き生きしていると感じます。おしゃれや趣味、交友関係など若い頃よりも充実しているという方が多いのではないでしょうか。時代の移り変わりとともに変化しているシニア世代の意識。その原動力を探ります!
シニア層の労働意欲について2016年度の調査結果を元にご紹介したVol.1、シニア層が仕事をするうえで重視したいことについてご紹介したVol.2に続き、今回は2017年度の最新のシニア層における労働意欲や、仕事をするうえで重視したいことに関する調査結果を元に、さらにシニア層の方々がどのような気持ちで仕事を選んでいるのかを見ていきたいと思います。
65歳以上の仕事事情
ソニー生命保険株式会社が2017年度も11月21日~22日の2日間にわたってシニア世代(50~79歳)の男女にインターネットリサーチを行い、1,000名の有効な回答を得ました。
その中で、全回答者に向けて「65歳以降にも仕事をしたいか」という質問をしたところ、32%、およそ3名に1人の人が「仕事をしたい」と回答しています。この数字は前年度とほぼ同じで、65歳以降も就労意欲を持っている人が多いことがわかります。
次に、「65歳以降の仕事を選択するうえで優先したこと、または優先したいと思っていることは何か」という質問をしたところ、「体力的な負担が軽い」という回答が約半数の48.4%、「勤務時間」が39.4%、「経験が活かせる」が33.6%という意見が続きました。無理なく仕事を継続することを考え、肉体的な負担を抑えながらも「自分のキャリアを活かせる仕事がしたい」と考えている人が多いことがわかります。
また、通勤時間にかかる負担も軽減したいと考える人が多く、賃金よりも優先されるポイントであるというのもシニア世代の特徴といえます。
その仕事を選ぶワケ
このような調査結果を反映しているのが、有名アルバイト情報サイト「an」による2016年の調査です。
60代、70代のシニア世代に「やってみたい職種は何か」という質問をしたところ、人気職種1位は「事務、入力、受付」2位が「軽作業(梱包、仕分け)」3位が「専門、技術職など資格を有するもの」という順でした。
興味深いのは、その理由です。人気職種1位の「事務、入力、受付」を見てみると、「デスクワークは楽だから」という肉体的な負担を考えた意見もありますが、それ以上に「長年携わってきた仕事なので、若い人に負けない知識と経験がある」という理由が大きく上回っているということです。3位も同様で、さまざまな資格を活かした仕事を継続したいという意見がほとんどでした。
このように、自信とプライドを持って仕事を選択している、または仕事をしたいと思っているということが分かります。
「年齢を重ねるとともに、さまざまな知識と経験も重ねてきた」そんな仕事に対する自信とプライドが、シニア世代をより輝かせている原動力となっているのかもしれません。