気がつけば、街の風景もすっかり変わってしまった。
久しぶりにアルバムを開くと
あの頃の時代と記憶が鮮やかによみがえってくる。
気がつけば、街の風景もすっかり変わってしまった。 久しぶりにアルバムを開くと あの頃の時代と記憶が鮮やかによみがえってくる。 過去11回にわたってお届けしてきた人気シリーズ「記憶のなかの風景」を、今一度わかりやすくまとめてみました。ぜひご覧いただき郷愁に浸ってもらえたらと思います。...
歳末の「中村橋駅前商店街」で見た、暮れゆく昭和31年の風景。老舗店の変わらぬ看板が懐かしい!
「あの頃は母に連れられて、お正月のおせちを買いに行きましたね」。
千川通り(練馬区中村北4)から中村橋駅(西武池袋線)へと向かう商店街の歳末風景だ。
どの店も軒先に〝笹竹〟を飾り付けている。
この時代ならではの風情が懐かしい。
左手に見えるのが〝きそば〟の白い看板をあげた老舗のそば屋。
いつも常連客でごった返していた。
地元で愛されたこの店は、なんと平成の時代まで同じ看板を掲げ、永らくここに店を構えていた。
いま「サンツ中村橋」の名前で呼ばれる、古くからの駅前商店街。
昔も今も、一日中買い物客の絶えない中村橋のメインストリートである。
昭和30年の中村橋駅南口、風格ある佇まいのノスタルジックな駅舎
「当時、駅の字は旧字体の〝驛〟でしたね。そういえば、いつから〝駅〟に変わったのかしら」。
よく見ると、中央の白い看板の文字も「池袋方面 國電區間(国電区間)の方は向側出札口へ」。まだ旧字体の時代だった。
時が移り、平成の時代に入ると、中村橋の駅舎は大きく変貌を遂げた。
平成13年に池袋線の練馬駅と中村橋駅の間が高架になったのを機に、今では駅も街並みもすっかりモダンな雰囲気である。
年の瀬の「富士見台駅南口商店街」、門松と笹竹が懐かしい昭和31年の歳末大売り出し
「ほらっ、どの店も紅白の柱を立てて、門松と笹竹を飾っているでしょ。子どもの頃に見た年の瀬の風景ですね」。
昭和31年、歳末大売り出しで賑わう富士見台駅(西武池袋線)南口の商店街(写真の左方向が駅前広場)。せわしい師走の買い出しのひと時だ。
そんな富士見台の賑わいは、今も変わることがない。
平成15年、駅舎の整備とともに、北口と南口の往来が可能になった。
ここは、なおも人通りの絶えない富士見台きっての商店街である。
※写真はすべて「練馬区」提供